【05月19日 KOREA WAVE】韓国の著名サッカー選手ソン・フンミンに対し、妊娠を口実に金銭を脅し取ろうとしたとして逮捕された20代女性が、実際に昨年、妊娠して中絶手術を受けていたと、韓国メディア「チャンネルA」が伝えた。警察は女性の医療記録から妊娠・中絶の履歴を確認したという。ただ、その胎児の父親がソン・フンミンであるかどうかは確認されていない。 これまでソン・フンミン側は「女性が捏造した超音波写真で脅迫した」と主張していたが、これとは異なる事実が明らかになりつつある。 女性はかつてソン・フンミンと交際していた人物。2024年6月、ソンに妊娠を告げて超音波写真を送り、妊娠の事実を暴露しない代わりに3億ウォン(約3000万円)を受け取ったとされる。 その後、女性は別の男性(40代)と交際。男性は女性とソン・フンミンの関係を後から知り、今年3月、「メディアに妊娠の事実を暴露する」としてさらに7000万ウォン(約700万円)を要求したと伝えられている。 実際に男性は、JTBC「事件班長」など複数のメディアに「ソン・フンミンが20代女性に中絶を強要した証拠や手術記録を持っている」とメールを送っていた。 番組によると、男性は「彼女の携帯電話で偶然スクリーンショットを見つけ、金銭のやり取りの証拠や秘密保持契約書を確認した。契約書には期限がなく、生涯守る内容で、違約金は30億ウォン(約3億円)と記載されていた」と主張した。 事件が表面化すると、ソン・フンミン側は「選手とチームへの悪影響を懸念し、やむを得ず脅迫に応じた」と説明していた。また、女性の妊娠自体が確認されておらず、「送られてきた超音波写真は捏造されたもの」と主張していた。さらに、金銭を渡したのはソン・フンミンではなく秘書であり、「後で選手本人に報告した」とも説明していた。 しかし、超音波写真は偽造ではなく、実際の妊娠を示すものだったことが今回判明した。また、秘書が本人の確認も経ずに金銭を渡したという点も不自然だという指摘が出ている。 ソウル中央地裁は17日、「証拠隠滅と逃亡の恐れがある」として、恐喝容疑で女性に対し、恐喝未遂容疑で男性に対し、それぞれ逮捕令状を発付した。 警察は現在、胎児の父親がソン・フンミンであるかどうかにかかわらず、金銭を脅し取ろうとした行為そのものが犯罪に該当するとして、捜査を進めている。 (c)KOREA WAVE/AFPBB News