◆関西六大学野球春季リーグ戦 ▽最終節2回戦 大商大6―1大経大(20日・GOSANDO南港) 関西六大学は最終節2回戦が行われ、大商大がリーグ連続優勝記録を更新する7季連続28度目の優勝を果たした。プロ注目のサイド右腕・鈴木豪太(4年)が大経大戦で2日連続完投。8大会連続15度目の全日本大学野球選手権(6月9~15日・神宮、東京D=報知新聞社後援)出場を決めた。京滋大学は、佛教大が4季連続63度目の優勝を決め、2大会連続24度目の全日本切符を手にした。 試練の春を制した。負ければV逸という状況で、19日の1回戦で完封勝利した鈴木豪が先発志願。5安打1失点完投で優勝へ導いた。高瀬義和代行監督(60)は「鈴木で勝ってきたので、最後は鈴木にかけようと。率直にホッとしました」と胸をなで下ろした。 開幕4連勝後、4月21日に冨山陽一監督(60)が道路運送車両法違反容疑で逮捕された。急きょ、高瀬コーチが代行監督に就くも、直後の龍谷大戦で勝ち点を落とし、自力優勝が消滅。鈴木豪は「動揺は少なからずあった。ただ、冨山監督がいなくなったから負けたと言われるのはダサいので」と奮起。全員が自覚を持ち、1戦も落とせない中で4連勝と意地を見せた。 優勝を決めた後、選手たちはマウンドに集まることなく整列した。「7連覇は通過点。ここでは集まらずに全国のマウンドに集まろうと話していた」と鈴木豪。見据える日本一へ、逆境も力に変えていく。(瀬川 楓花) ◇表彰選手【最優秀選手賞】鈴木豪太(大商大4年)〈2〉【担当記者クラブ賞】田村剛平(京産大4年)〈1〉※円内数字は受賞回数。個人各賞は6月1日に発表予定