会社名義の口座を不正に買い取ったなどとして、大阪府警サイバー犯罪捜査課は21日、犯罪収益移転防止法違反の疑いで、韓国籍の自営業、金容克(よしかつ)容疑者(28)=大阪市福島区=を逮捕したと発表した。府警は金容疑者が、特殊詐欺などを繰り返す「匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)」に銀行口座などを提供する「道具屋」だったとみている。 逮捕容疑は共謀し、令和5年9~10月、知人の30代男性に指示して、コンサルタント会社名義の3つの銀行口座のキャッシュカードや暗証番号などを買い取ったとしている。認否や販売価格は明らかにしていない。 同課によると、昨年1月、大阪府内に住む20代男性の銀行口座が不正にアクセスされ、約90万円が流出する事件が発生。送金先がこの会社名義の口座だったことから、府警が経緯を捜査していた。金容疑者はほかにも口座を買い取り、「犯罪インフラ」として不正アクセスや特殊詐欺の被害金の送金先口座として使用させていた可能性があるといい、詳しい経緯を調べている。