ロンドン北部で今月、スターマー英首相と関係のある物件や車両が被害に遭う放火事件が3件、相次いだ。当局はこれまでに3人を逮捕、起訴したが、英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)は23日、ロシアの関与も視野に捜査が進められていると報じた。 ロンドン警視庁や検察によると、逮捕、起訴されたのは、ともにウクライナ国籍の34歳、21歳とルーマニア国籍の25歳の計3人の男。今月8~13日、まだ特定されていない他の複数人と共謀し、他人の生命に危害を加える目的で、住宅や車両に火をつけたとされる。 英メディアによると、被害物件の一つはスターマー氏が首相就任以前に暮らしていた住宅で、車両も以前所有していたもの。スターマー氏は14日、議会で「これは私たち全員に対する、また、私たちが重んじる民主主義や価値観に対する攻撃だ」と述べていた。 FTは複数の政府関係者の話として、当局がロシアの関与の可能性を捜査していると報道。容疑者3人が仮にロシアに雇われていた場合、どのような対応が最適かを議論しているという。(ロンドン=藤原学思)