投票率30%台続く 和歌山県選管「棄権せず投票を」 県知事選

和歌山知事選の投開票日(6月1日)が迫る中、県選挙管理委員会はさまざまな形で投票を呼びかけている。投票率は、かつて80%を超えた時代もあったが、ここ3回は30%台が続いている。有権者の6割以上が投票しないまま、県のリーダーが決まっている。 今回の知事選には共産党新顔の松坂美知子氏(68)、無所属新顔で自民、公明、立憲、国民と社民県連が推薦する宮﨑泉氏(66)が立候補し、舌戦を繰り広げている。 知事選は1947年以降22回実施。63年選挙までは小野真次氏(5選)が、67~75年選挙は大橋正雄氏(3選)、75~91年選挙は仮谷志良氏(5選)、95、99年選挙は西口勇氏(2選)、2000、04年選挙は木村良樹氏(同)、06~18年選挙は仁坂吉伸氏(4選)、22年選挙は、この4月に急逝した岸本周平氏がそれぞれ当選し、知事を務めた。 投票率は75年まで8回中6回で80%を超え、最高は51年の86・69%だった。その後、投票率は下がる傾向にあり、2004年以降の6回のうち、10年を除く5回で30%台となっている。最も低かったのは、前の知事の逮捕に伴って実施され、仁坂氏が初当選した06年の選挙で、35・21%だった。最近では18年が38・33%、22年が39・86%だった。 投票率は若年層で低く、年代が高くなるにつれて上昇する傾向がある。例えば、18年選挙では、20代前半は21・69%、20代後半は27・74%だったのに対して70代前半は57・12%、70代後半は56・33%。22年選挙では20代前半20・09%、20代後半が25・88%だったのに対して70代前半は58・25%、70代後半は56・45%だった。 県選挙管理委員会は棄権せず投票するよう呼びかけている。街頭啓発やポスター掲示、ネットサイトの広告やSNSでの情報発信、県立図書館と県立紀南図書館に選挙に関する書籍を集めた特設コーナーを設置するなどしている。また、若年層の投票率向上に向け、高校に校内放送による啓発、大学や高校にポスター掲示を依頼するなどした。

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