20代男性が警察官をかたる詐欺グループに50万円をだまし取られる被害に遭っていたことがわかりました。男性の携帯電話に「インターネットホットラインセンター」を名乗る自動音声が入り、警察官をかたる人物とつながりました。 ■増加する「警察官を名乗る特殊詐欺」 砺波警察署によりますと、5月5日、砺波市在住の20代男性の携帯電話に、非通知設定の電話がかかってきました。電話に出ると、自動音声で「インターネットホットラインセンターです。あなたの携帯電話が2時間以内に使用できなくなります。詳しくはダイヤル1を押してください」と流れました。 男性が指示通り「1」を押すと、今度は同センターの職員を名乗る男につながり「中目黒であなた名義の携帯電話が契約されている。その携帯電話から迷惑メールが送信され、被害届も出ている」 「このまま中目黒署につなぎます」と告げられました。 電話は中目黒署のカネコを名乗る男につながり「事件なので、今から中目黒署に来られますか」と尋ねられました。男性が行けないと伝えると、通信アプリ「Signal」をダウンロードしてビデオ通話をするよう指示されました。 ■「白か黒か判断する、白なら金は戻る」 ビデオ通話では、カネコから警察手帳のようなものを見せられ「あなたに逮捕状が出ています」と言われ、男性の名前が書かれた逮捕状や口座凍結差押許可状と書かれた書類の画像が送信されました。 さらにカネコは「あなたが被害者であることを証明してあげたい」「50万円を送金することであなたが白か黒か判断したい。白ならお金は戻ってきます」と話し、男性はその日のうちに金融機関のATMから指定された口座に50万円を振り込みました。その後、友人に相談したことで詐欺被害に気付きました。 警察は、警察官を名乗る者から電話で「捜査対象となっている」などと言われた場合は、下記の点に注意するよう呼びかけています。 ・相手の名前、所属部署、内線番号を確認する ・電話を一旦切る ・家族や知人、警察に相談する