大分市の除草業務をめぐる入札妨害事件で、警察の任意聴取に対し市の職員が「予定価格を漏らすのは長年の慣例だった」という趣旨の説明をしていることがわかりました。 この事件では大分市が去年5月に実施した指名競争入札で、職員から予定価格を聞き出し、近い金額で2件の除草業務を落札させた公契約関係競売入札妨害の疑いで市議会議員の山本卓矢容疑者(45)ら3人が逮捕・送検されています。 捜査関係者への取材で市の職員が任意聴取に対し、「造園業者に議員を通じて予定価格を漏らすのは長年の慣例だった」という趣旨の説明をしていることが新たにわかりました。 役員2人が逮捕されたヒロセを含む複数の造園業者の間では「星取表」と呼ばれる資料をつくり、落札候補者を順番に決める談合が常態化している疑いがあり、今回の事件ではヒロセが受注することで調整がついていた可能性があるということです。 市の関係者はOBSの取材に対し、「市役所と造園業者は平成になる前から癒着があった。官製談合事件で明るみになった部落解放同盟とのつながりよりも前からと認識している」と話しました。 警察は引き続き事件に至った経緯とともに、市の職員について地方公務員法違反の疑いがあるとみて捜査しています。