佐賀市金立町の児童福祉施設「乳児院みどり園」で女性職員が包丁で切り付けられるなどして死亡した事件で、佐賀県警は1日、死因は出血性ショックだったと発表した。胸付近や両腕などに刺し傷や切り傷が確認され、強い殺意があったとみている。殺人未遂容疑で逮捕した武雄市若木町川古、会社員の女(28)を殺人容疑に切り替えて送検する方針。 県警によると、午後5時40分過ぎに同園から「刃物を持った女性が暴れている。早く来てください」と110番があった。警察官が駆け付けた際は、女性職員は他の職員に介抱されていたという。 消防によると、現場で別の20代と50代の女性職員がかみつかれてけがを負い、救急搬送された。 逮捕容疑は5月31日午後5時40分ごろ、施設内で殺意をもって包丁(刃渡り13センチ)で55歳女性を切り付けるなどした疑い。逮捕後の取り調べで「記憶にないから分からない」と供述している。 県によると、平田容疑者の子どもが同園で一時保護されていて、女は児童相談所に連絡してから夫婦で面会に訪れたことがあった。5月31日は児相に連絡はなく、1人で訪れていた。 女は商業施設の小売店に勤めている。住居となっている地域の関係者は「地元で話題となっているが、誰も知っている人がいない」と話した。