青森市の倉庫などに侵入し、玄米約60袋を盗んだ罪に問われている37歳の男。この男の裁判が4日に開かれ、検察側は懲役2年6か月を求刑しました。 ■玄米約60袋を盗んだ罪に問われている男 検察側は懲役2年6か月を求刑 青森市の会社員・大矢一樹 被告(37)は、2024年10月〜2025年3月にかけて、青森市の倉庫などに侵入し、玄米約60袋を盗んだ罪に問われています。 4日は検察側の論告求刑が行われました。 検察側は大矢被告は「家族で食べるために盗むなどの動機に酌量の余地はない、全国各地でコメの窃盗が発生し、問題となっていて、予防の点からも厳しい処罰を科すべき」として、懲役2年6か月を求刑しました。 弁護側は執行猶予付きの判決を求め、結審しました。 ■「子どもにご飯を食べさせてあげたかった」 裁判で明らかになった男の当時の心境とは… 大矢被告は4日の裁判で当時の心境など語りました。 まずは、これまでの裁判でわかっていることを整理します。 大矢被告は青森市内の倉庫など2軒から玄米あわせて約1800kg(70万円相当)を盗んだ罪に問われていて、この2件はいずれも元職場の関係先だということです。 続いて、一連の犯行の経緯です。 大矢被告は2024年10月に持病の悪化のため休職し、そのころから青森市内のA倉庫から玄米を盗むようになりました。 この理由を「子どもにご飯を食べさせてあげたかった」と話しています。最初は食べる目的で盗んでいたということです。 しかし、コメの価格が高騰するなかで、大矢被告はそのうち「収入がなかったから」「ほかの支払いがあった」などとして金を手に入れる目的で、インターネットで盗んだ玄米を売るようになりました。A倉庫からコメがなくなると、別の精米所からも盗み、2025年3月に逮捕されました。 4日の裁判では、犯行の詳細も明らかになりました。 ■犯行の詳細… なぜ? 盗まれたはずの「もち米」が別の被害農家の精米所に 青森テレビが大矢被告の逮捕前に行った取材で、最初にコメを盗まれた倉庫の関係者は、被害に気づいた時、倉庫の「高窓」に異変があったと話していました。