交通事故で娘を亡くした遺族による講演会が県警察学校で開かれました。 現場の警察官や初任科生らを前に講師を務めたのは、交通事故で当時11歳の娘を亡くした波多野暁生さんです。 波多野さんは2020年3月、東京都葛飾区の横断歩道を娘の耀子さんと渡っていて赤信号を無視した車にはねられました。この事故で娘の耀子さんは亡くなり、波多野さん自身も重傷を負いました。運転手は「不注意」による過失運転致傷の疑いで現行犯逮捕されました。しかし、波多野さんは「故意」であることを強く訴え、裁判の結果危険運転致死傷罪が適用された判決が確定しました。波多野さんは事故が「故意」であることの証明は難しく、「危険運転致死傷罪」の立証は困難という先入観があることを指摘し、「現場では最大限の捜査を尽くしてほしい。」と訴えました。 そして、良い捜査事例を作りマインドを変えることが新たな事件事故発生の抑止になると思うと呼びかけました。 波多野暁生さん 「(警察学校の学生には)今までの先輩方が積み重ねてきた捜査のお手本を学んで自分自身が現場に行くときも適切な捜査ができるように成長してほしい」