保護者からの詐取金、元監督が全額を受け取りか 日大重量挙げ部の不正徴収事件

奨学生の保護者から現金をだまし取っていたとして、日本大学重量挙げ部の元監督が警視庁に詐欺容疑で逮捕された事件で、詐取金は共謀関係にあったコーチの手には渡らず、全額を元監督が受け取っていたとみられることが11日、捜査関係者への取材で分かった。 警視庁は同日、元監督の難波謙二容疑者(63)を送検した。 捜査関係者によると、コーチは難波容疑者のもとで、金額を水増しした虚偽の請求書を作成する役割を担っていた。コーチが不正徴収にためらいをみせることもあったが、難波容疑者が一喝し、不正を続けたという。一方、詐取金はすべて難波容疑者が受け取り、多くを私的利用していたとみられる。調べに対し、容疑を否認している。 逮捕容疑は令和4年12月、コーチと共謀し、奨学生4人の保護者に架空請求分計205万円を含む計489万円を部の口座に振り込ませ、だまし取ったとしている。捜査2課は、少なくとも平成27年度以降の約10年間、入学予定者計48人から約3795万円を不正に徴収していたとみて調べている。

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