7年前から行方不明になっていた女性(当時21歳)が殺害された事件で、殺人容疑で逮捕された斎藤純容疑者(31)=さいたま市大宮区=が「通り魔の犯行を練習した」「捕まるリスクが高いと思い通り魔はあきらめ、自殺願望者を探すという方法にたどり着いた」などと供述していることが、捜査関係者への取材で判明した。県警は18日、斎藤容疑者をさいたま地検に送検した。 捜査関係者などによると、斎藤容疑者は「人を襲って殺すのは難しい。自殺願望者であれば警察の捜査もなかなか私まで届かない。殺人願望がある私にとって好都合だった」と供述しているという。通行人相手のスリを繰り返して窃盗容疑で逮捕されたことについては「通り魔の練習のため」と話した。 斎藤容疑者は、女性と2017年11月上旬に交流サイト(SNS)で知り合い、18年1月4日に自宅に招き入れたとみられる。 県警は5月、通行人のスマートフォンを盗んだとして窃盗容疑で斎藤容疑者を逮捕。自宅マンションの捜索で頭蓋(ずがい)骨や複数の人骨が見つかり、DNA型鑑定で茨城県在住の宮本果歩さんと特定した。 部屋からは、宮本さんを捜索するために茨城県内で張られていたポスターの写真も見つかった。斎藤容疑者は「掲示板に張られていたのを見つけ写真を撮った」「犯行後に宮本さんのスマホや着衣などは捨てた」と供述しているという。【田原拓郎】