俳優の安田顕、水上恒司が25日、都内で行われた『連続ドラマW 怪物』(7月6日スタート/毎週日曜 後10:00)完成報告会に登壇し、本作で目指した2人の関係性について明かした。 本作で2人は、違う立場ながらともにある事件を追うという役どころ。同じシーンの撮影について聞かれると、水上が「安田さんが人のせりふを忘れて…」と暴露。安田が慌てて「生放送だよ」と止めると、水上が「生放送だからです」と返し、「相手が何をそのときにわかっていて、何をわかっていないのかというところをお互い追求していくやりとりなので」とクレームし笑いを誘った。 安田は「あんまりベタベタしたくないね、って」と2人で話していたと告白。「ともするとバディものじゃないですか。でもブロマンスじゃないけど、くっついてともに、っていう形は避けたいね。人生がクロスした瞬間にしたい」と本作ならではの馴れすぎない距離感で芝居を進めていたと明かした。 そんな2人だが、会見では親しげに笑い合う姿が印象的。段取りではあいさつ後だったはずだったが、登壇するとさっそく2人で生放送のカメラ越しに視聴者に向けて手を振り、気づいて目をあわせて苦笑い。安田は「僕は正直余裕がなかったから、そこに富樫としていたかった」とし、現場では「僕が最低限やることっていうのは、その場でお芝居をするということ」と話していたが、シリアスな撮影の裏側では「一緒に朝飯食って笑ったりしたけどね」と振り返り笑顔。水上は安田の言葉にうなずきながら、「むしろ僕のほうが余裕がないとおもっていたんですけども、こういった生放送の場でもそういうふうにおっしゃれることがすばらしいなと思います」と敬意を見せていた。 本作の物語の舞台は、25年ぶりに猟奇的殺人事件が起きた羽多野町。生活安全課の警察官・富樫浩之(安田)は、25年前に妹が失踪した過去を持ち、今回の事件を追う。一方、東京から異動してきたキャリア官僚・八代真人(水上)も、ある目的を胸に事件に関わっていく。 しかし富樫は、25年前の妹の失踪事件の容疑者としても疑われた人物。捜査が進む中で2人は互いに疑念を抱きながらも協力し、事件を追う。やがて旧事件の資料の紛失や、富樫の不可解な行動、真人の父である警察庁次長・八代正義から捜査打ち切りの圧力が明らかになっていき…。 町ぐるみの隠蔽が疑われる中、新たな事件が発生。富樫にとって大切な存在だった女子大学生・柳美緒が行方不明となり、富樫自身が容疑者として逮捕されるという急展開へ。彼が本当に犯人なのか。一体、“怪物”は誰なのか――。 原作は韓国のスタジオSLLが制作し、JTBCで2021年に放送された大ヒットドラマ『怪物』。脚本・演出・演技・音楽のすべてが高く評価され、百想芸術大賞では作品賞・脚本賞・最優秀男優賞の三冠を達成した。主演のシン・ハギュンは、圧巻の演技で話題となった。