潜水艇事業などへの投資を募って多額の現金を集めたとされる出資法違反事件で、約9億6千万円をマネーロンダリング(資金洗浄)したとして、京都府警生活保安課と犯罪情報分析課などは25日、組織犯罪処罰法違反(犯罪収益隠匿)の疑いで、東京都世田谷区、会社役員の男(52)ら男2人を再逮捕し、新宿区、経営コンサルタント会社社長の男(74)を新たに逮捕した。 3人の逮捕容疑は共謀し、2020年7月〜22年1月、国の登録を受けずに潜水艇事業などへの投資を勧誘し、出資した2350人に計約9億5900万円を経営コンサルタント会社社長の男が管理する法人名義の口座へ振り込ませ、犯罪収益を隠した疑い。府警は3人の認否を明らかにしていない。 府警によると、経営コンサルタント会社社長の男は出資者が振り込んだ額の3〜5%を手数料として受け取っていたという。 府警は今月4日、出資法違反などの容疑で世田谷区の男ら男女5人を逮捕。世田谷区の男は、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイに拠点を置く会社の代表を名乗り、元本保証や高配当をうたって「クワトロ」の名を付けた投資事業をPRし、約1万5千人から約66億円を集めていたという。 府警は、世田谷区の男らが出資金を資金洗浄する法人口座を複数利用し、国外への送金や暗号資産(仮想通貨)に換金するなどして、最終的には現金化していたとみている。