高齢者から現金をだまし取ったとして、警視庁は30日、指定暴力団住吉会系組員の別府将光容疑者(24)=住居不定=を詐欺容疑で逮捕した。捜査関係者への取材でわかった。同庁は、別府容疑者ら住吉会が関与するグループが2021年5月~22年7月、特殊詐欺の被害金約1億5500万円を受け取っていたとみている。 捜査関係者によると、別府容疑者は何者かと共謀して21年10月2日、東京都世田谷区の高齢男性に対し、息子を装って「かばんをなくしたが、仕事で必要な物を発注するので現金が必要だ」などとうそを言い、現金200万円をだまし取った疑いがある。 別府容疑者は23年、別の特殊詐欺事件に関わったとして警視庁に詐欺容疑で逮捕され、その後実刑判決を受けていた。同庁は、複数の特殊詐欺グループで受け子を勧誘する立場だった可能性があるとみている。(三井新)