King & Princeの高橋海人と俳優の中村倫也がダブル主演を務める、TBS系連続ドラマ『DOPE 麻薬取締部特捜課』(金曜午後10時)の第1話が4日に放送され、伊藤淳史が演じる山口始の衝撃的な展開が描かれた。そんな山口を演じた伊藤が、山口がどんな思いで特捜課を設立したのか、伊藤が欲しい異能力などを語った。 本作は木崎ちあき氏の同名小説を原作に、謎に包まれた新型ドラッグ「DOPE」がまん延する近未来の日本が舞台。新人麻薬取締官・才木優人(高橋)と、型破りな不真面目教育係・陣内鉄平(中村)の正反対のバディがDOPEによって巻き起こる不可解な事件の解決に挑んでいくストーリー。第1話では、伊藤が演じる山口始が才木を特捜課に連れて行った矢先、DOPE服用者、通称「ドーパー」による人質立てこもり事件が発生した。 (※以下、ドラマの内容に関する記述があります) ――脚本を読んだ時の第一印象は? 「すごくエンターテインメント性のあるドラマだと感じました。ドキドキワクワクする展開で、異能力という非現実的な要素をリアルに見せてくれていますよね。さらに、そこに山口のような現実的で真っすぐな人物が関わることで、よりドラマとしてのバランスが取れているなと思いました」 ――山口の発案で特捜課が作られたという設定。彼はどんな思いで設立したと思うか? 「異能力の恐ろしさや、『DOPE』がまん延している現状への危機感を強く抱いているのと同時に、DOPEを服用してしまった人たちにも寄り添おうとする、そんな正義の強さから設立に至ったのかなと思いました」 ――「(ドーパーを)殺さず逮捕です。DOPEの入手経路を突き止める必要があります」というセリフも印象的。 「強い正義感を持ちつつも、今起きている事件のその先を見据えていることが分かるシーンだと思いました。とはいえ早々に亡くなってしまいましたけど(笑)、山口のような“分かりやすい正義”を持ったキャラクターが最初に描かれることで、作品全体の軸がしっかりする。視聴者にも伝わりやすくて、物語が進む土台になると思いました」 ――才木を守るような行動も、山口らしい。 「自分で才木を特捜課に呼んだ手前の責任感もあったと思います。でも、才木は未来が見えていたわけですから、逃げればよかったのにとも思いますけど(笑)。ただ、山口のような強い信念を持った人物が去ったことで、残された特捜課のメンバーが「なんとしても」と奮起するきっかけになればいいなと思います」 ――そのシーンの撮影はどんな様子だったのか? 「CGチームやアクションチーム、監督など、スタッフの皆さんから『こういう動きで、ここで火が出て……』みたいな説明を受けて、何もない状態での撮影だったんですね。出来上がった映像を見た時は撮影現場では知らなかったCGも入っていましたし、『火の感じがすごいな!』と驚きました」 ――その中で、衝撃的な山口の退場劇が待ち受けていた。 「そうなんですよね。ここで山口は亡くなってしまうので、僕はもう出てこない可能性がある。プロデューサーの長谷川さんいわく、開始18分での退場らしく、もうちょっと出してほしかったと抗議したいです(笑)。視聴者の皆さんには、山口という正義感の強い人がいたことを頭の片隅にでも置いておいてもらえたらうれしいです」