米軍基地の郵便制度を使って県内に液体状の大麻を輸入したとして、アメリカ国籍の男が警察に逮捕・送検されていたことが分かりました。 麻薬取締法違反の疑いで逮捕・送検されたのは、自称、アメリカ・サウスカロライナ州に住む自営業、マシュー・ウェスト容疑者43歳です。 警察などによりますと、ウェスト容疑者は先月上旬、米軍基地内の郵便制度である 「非公用軍事郵便」を使って米海兵隊員の妻である自分の娘に荷物を発送しました。 郵便物を不審に思った沖縄地区税関の職員が調べたところ、石けんが入った化粧箱の底にテープで固定された「大麻リキッド」およそ2.91グラムが発見されたということです。 ウェスト容疑者は「大麻リキッドについては知らない」と容疑を否認しています。 沖縄地区税関はきょう、ウェスト容疑者を関税法違反の疑いで那覇地検沖縄支部に 告発しています。 今回の大麻リキッドの輸入に使用された「非公用軍事郵便」とは、軍人やその家族にあてた郵便物を運ぶものです。通常、県内に入ってくる国際郵便が那覇中央郵便局などに運ばれるのとは異なり、アメリカ本国から、県内ではキャンプ・フォスターや嘉手納基地内の「統合郵便局」に運ばれます。 日本の税関は、この基地内に設けられた検査場に荷物が到着した後に、違法な輸入品などがないか検査できることになっています。 沖縄地区税関によりますと、税関が去年1年間に県内で摘発した不正薬物事案99件のうち、約6割にのぼる58件が非公用軍事郵便を利用したものだったということです。