荷主作業員を有償同乗させた疑い 「軽急便」社員2人逮捕 警視庁

貨物しか運搬してはいけないのに、荷主の作業員を有償で同乗させたとして、警視庁交通捜査課は8日までに、道路運送法違反(無許可営業)容疑で、貨物運送会社「軽急便」東京営業所長の加藤尚(49)=千葉県市川市広尾、元所長の橋川達哉(32)=埼玉県越谷市瓦曽根=両容疑者を逮捕し、法人としての同社を書類送検した。 加藤容疑者は「会社の見解では違法ではなかった」と否認し、橋川容疑者は「利益を上げるためだった」と認めている。 同課によると、加藤容疑者らはテレビモニターの修理や空調の点検などをする電機メーカー2社から備品の運搬を受注。本来は貨物しか運搬してはいけないのに、メーカーの修理担当作業員らを車に乗せ、現場に同行するよう営業所のドライバーに指示していた。 営業所はメーカーの作業員の移動に掛かる経費の削減に貢献し、継続的な契約につなげていたとみられる。2019年ごろから違法行為を繰り返し、1億円以上の収入を得ていた。 逮捕容疑は昨年3月6日~5月31日、国土交通相から「一般旅客自動車運送事業」の許可を得ないまま、都内で計24回にわたり、17人を有償で運送させた疑い。 同課はドライバー7人やメーカーの社員らも同法違反容疑などで書類送検した。

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