日本の郵便局を経由しない私的な米国の軍事郵便で液状大麻(大麻リキッド)を密輸入しようとしたとして、沖縄地区税関は7日、関税法違反の疑いで、米国籍の住居不定、自称自営業の容疑者の男(43)を那覇地検沖縄支部に告発した。同支部は同日、受理した。「荷物は送ったが、大麻リキッドは送っていない」と容疑を否認しているという。 うるま署が6月18日、沖縄に来ていた容疑者を麻薬取締法違反(輸入)の疑いで逮捕していた。 地区税関によると同容疑者は6月上旬、米本国と在日米軍施設などを結ぶ「非公用軍事郵便」を使って米国から、米海兵隊員の夫を持つ自身の娘宛てに大麻リキッド2·91グラムを送り、密輸入しようとした疑い。 地区税関職員が同11日、キャンプ瑞慶覧内の郵便物収集施設で税関検査をしていたところ不審な郵便物を発見。せっけんが入った箱の底側に黒色のビニールテープで大麻リキッドを固定していた。発覚を免れようとした可能性がある。 沖縄地区税関とうるま署、米海兵隊が共同で調査していた。 同地区税関によると、県内では2024年、不正薬物密輸入の摘発は前年比48件増の99件だった。うち6割を占める58件が、非公用軍事郵便を利用していた。