ウクライナ当局は、軍事技術に関する機密文書を違法に持ち出し、スパイ活動を行おうとしたとして、中国籍の親子2人を拘束しました。 ウクライナ保安庁は9日、対艦ミサイル「ネプチューン」の機密文書を違法に中国に持ち出そうとしたとして、中国籍の親子2人を拘束したと発表しました。 拘束された24歳の男は首都キーウにある大学の元学生で、最新兵器の開発に携わるウクライナ人に接触し、ミサイル技術に関する文書を入手しようとしたということです。 男は機密文書の受け渡しの最中に現行犯逮捕され、中国当局に情報を渡すためにウクライナを訪れていたとされる男の父親も、その後拘束されました。 2人はスパイ罪で起訴されていて、有罪となれば、財産の没収と最高15年の禁錮刑に処される可能性があります。 対艦ミサイル「ネプチューン」は2022年にロシア黒海艦隊のミサイル巡洋艦を攻撃し、沈没させたことで知られています。 ウクライナのゼレンスキー大統領は、中国がロシアを軍事的に支援していると度々指摘していて、8日にも、ロシアに無人機の部品を供給したとして中国企業に制裁を科すなど、警戒感を強めています。