相次ぐ医療機器をめぐる事件 識者「適切な製品使われない可能性も」

医師と医療機器メーカーの癒着をめぐる事件は後を絶たない。 接待など従来の手法とは違い、今回の事件では「ポイント制」で医師の私的な飲食代などを還元していた疑いが浮上している。東京労災病院(東京都)の医師が昨年に収賄容疑で逮捕・起訴され、有罪判決を受けた事件でも、同様にポイント制が採られていた。 ■ポイント制は業者が提案か 捜査関係者によると、今回の事件は医師が便宜供与を求め、業者がポイント制を提案したとされる。 医療業界に詳しい西垣建剛弁護士は、ポイント制が編み出されたのは、「ポイントを媒介させることで、医師が金銭を受け取る心理的抵抗感を下げる狙いがあるのでは」とみる。そうした癒着によって「患者にとって適切な製品が使われず、手術の結果を左右する可能性も否定できない」とし、医師のコンプライアンス意識の改革を訴えている。

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