ハウスミカン約60キロ盗難、防犯カメラ捉える 唐津署、鎮西町の72歳男を逮捕 生産者「盗まれるために栽培しているのではない」

玄海町内のビニールハウスからミカン約60キロを盗んだとして、唐津署は16日、唐津市鎮西町の男(72)を窃盗の疑いで逮捕した。汗水流して栽培したミカンの“異変”に生産者が気付いて備えた防犯カメラが、ハウスからコンテナが運ばれていく様子を捉えていた。 ハウスを所有する男性によると、5月30日に何者かに収穫された形跡があったのを受け、入り口と通路の2カ所に防犯カメラを設置した。翌31日もハウスに侵入されたが、映像が鮮明ではなかった。6月8日夜にミカンが盗まれ、持ち込んだコンテナを運ぶ状況が映っていた。届け出を受けた同署が捜査し、容疑者逮捕に至った。 昨夏に男性の近所で同様の盗難被害が起きていたという。今季は収穫中のミカンが6月8日時点で2〜3割残っており、同9日に全て収穫する予定だった。ハウスの加温などに使う燃油の高騰が農家を悩ませる中、男性は「盗まれるために栽培しているのではない。ミカンに限らず、農家は大変な思いをして農作物を作っている」と話した。

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