【AFP=時事】韓国でこのほど、元高校教師とその元教え子の保護者が、学校に忍び込んで試験問題を不正に入手しようとした疑いで逮捕された。警察が16日、AFPに明らかにした。 韓国は学業成績を極端に重視することで知られ、大学入試の英語リスニング試験中に飛行機の運航が一時停止されることもあるほどだ。 2人は今月4日午前1時ごろ、中部の都市・安東(アンドン)の高校に侵入し、試験問題を盗もうとして警報が鳴り、現行犯で逮捕された。 安東警察の警察官は「31歳の教師と48歳の母親が犯行を認めた」と匿名を条件に語った。 当局によると、元教師は昨年2月までその学校に勤務していた。当時、逮捕された母親の娘の家庭教師もしていたという。 警察は、2人が過去にも同様の手口で試験問題を盗み、娘の学業成績を向上させるために教師と母親の間で金銭の授受があった可能性があるとみている。 前出の警察官は「2人は、この元教師が担当していた韓国語に限らず、複数の教科の試験問題を盗もうとしていた」と述べた。 学校の用務員も、深夜の侵入を手助けしたとして逮捕された。 聯合ニュースによると、この娘は2023年の入学以来、常にトップの成績を維持していたが、今回の事件を受けて退学処分となり、成績もすべて無効とされた。 韓国では近年、試験に関連する不正が相次いで発覚している。 国家監査院の2月の発表によると、過去6年間で約250人の公立・私立学校の教師が模擬試験問題を民間の教育機関に販売していたことが判明。1人当たり平均で6万1000ドル(約900万円)を得ていたという。【翻訳編集】 AFPBB News