静岡市内の中学校に勤務する教諭の男が、元教え子の生徒に対するストーカー行為をした疑いで逮捕されたことを受け、市の教育委員会は、臨時の校長会を開きました。中村百見教育長は「自分事として見つめ直していただきたい」と話しました。 <静岡市教育委員会 中村百見教育長> 「学校教育に対する信頼を著しく損なう結果となってしまったことを教育長として大変重く受け止めています」 静岡市内で開かれた臨時の校長会には、市内の小中学校や高校から約120人が参加しました。 静岡市では7月、公立中学校に勤務する30代の教諭の男が元教え子に対し、SNSで上半身の写真を送るよう求めたり、デートに誘いだしたりするなど、不適切なやり取りをしていたことが発覚。教諭の男は、ストーカー行為をした疑いで逮捕されました。 事件を受けて、17日に静岡市教育委員会が開いた臨時校長会では、中村百見教育長が「根本的な問題がどこにあるのか一緒に考えてほしい」と訓示し、子どもの人権を守る指導の徹底を求めました。 <中村教育長> 「教職員と児童生徒との関係性には、立場・年齢・評価権限などの点で明らかな非対称性、つまり力の差が存在しています。まず私たちは、この関係性を認識し、自覚しなければなりません。ぜひ自分事として見つめ直していただきたいと思っている」 教育委員会は、今後の対策として、SNSの私的利用に関するガイドラインの改定や、全教職員による「SNSの不適切利用の根絶宣言」などを実施する方針です。