ボクシングの元3階級制覇王者・亀田興毅氏がファウンダーを務める「3150×LUSHBOMU」のキルギス共和国大会が20日、同国のビシュケク・アリーナで開催された。WBA世界スーパーフライ級挑戦者決定戦は、同級10位の健文トーレス(37=TMK)は同級暫定王者デビッド・ヒメネス(33=コスタリカ)に11回1分12秒KOで敗れた。 健文はメキシコ出身の元WBC世界ライトフライ級王者ヘルマン・トーレス氏の次男。大阪出身で1歳上の興毅氏とは同じ小学校に通った幼なじみで「天才ボクサー」と呼ばれた。タクシー強盗などで2度逮捕、合計11年収監される転落人生を送りながらも再起し、2戦連続で世界1位を破ってチャンスをつかんだ。 開始早々、ワンツーをヒットさせる上々のスタートを切った健文。だが、次第に頭から懐に突っ込んで素早い連打を繰り出すヒメネスの圧力に後退する場面が目立ち、2回にスリップ気味に転倒したのをダウンと判定される不運も重なる苦しい展開が続いた。 そして、迎えた11回。ヒメネスの下から突き上げるような左ボディーをレバーに被弾すると悶絶し、立ち上がることができず涙をのんだ。 勝ったヒメネスは現在はフェルナンド・マルティネス(アルゼンチン)が保持する正規王座への挑戦権を手にした。