山田裕貴と佐藤二朗が複雑な心理戦を繰り広げる 映画『爆弾』本予告&ポスター公開

10月31日に公開される山田裕貴主演映画『爆弾』の本予告とポスタービジュアルが公開された。 原作は、「このミステリーがすごい! 2023年版」(宝島社)や「ミステリが読みたい 2023年版」で1位に輝いた呉勝浩のミステリー小説。『キャラクター』『恋は雨上がりのように』『帝一の國』などの永井聡が監督を務めた。 山田が警視庁捜査一課でスズキタゴサクと真っ向から対峙する交渉人・類家役で主演を務めるほか、伊藤沙莉が爆弾捜索に奔走する交番勤務の巡査・倖田役、染谷将太がスズキタゴサクの過去を追う所轄の刑事・等々力役、渡部篤郎が類家とともにスズキタゴサクと交渉する上司・清宮役、そして佐藤二朗がスズキタゴサク役で出演する。さらに、坂東龍汰が倖田の相棒で彼女と同じく交番に勤務する巡査長・矢吹、寛一郎がスズキタゴサクの見張り役を務める刑事・伊勢をそれぞれ演じる。 公開された本予告は、「じゃあ始めましょうかスズキさん、化け物退治を」という警視庁捜査一課の交渉人・類家(山田裕貴)の一言から始まる。酔って逮捕された、どこにでもいそうな中年男・スズキタゴサク(佐藤二朗)。しかし彼は、取り調べの途中で唐突にこう言い放つ。「次は、1時間後に爆発します」。にわかには信じがたいその言葉通り、都内で爆発が発生。警察は、静かに進んでいたはずの取調べが、一気に緊迫した“タイムリミット付きの攻防”へと変貌したことを悟る。「爆弾をすべて見つけられたら、私の勝ちだ」と語気を強める類家に対し、「面白そうですね」と不気味に笑うスズキ。そしてさらに、爆発が起きてもなお、まるで子どもが駄々をこねるような口調でこう呟く。「爆発したって、べつによくないですか?」そのふてぶてしくも悪びれない言い方に、思わず「クソが」と吐き捨てる類家。もはやこの取り調べは、“対話”ではなく、理性と感情の限界を試す心理戦と化していく。 一方で、取調室での攻防と並行して、都内各地の爆弾捜査も慌ただしく動き出す。巡査長・矢吹(坂東龍汰)とその相棒・倖田(伊藤沙莉)は、「有力なタレコミがあった」との情報を手掛かりに、複数の現場を駆け回る。「私も連れてって」と真剣な眼差しを向ける倖田。張り詰める現場の緊張と、2人の信頼が交錯していく。スズキの取り調べはやがて、ただの尋問ではなく“謎解きクイズ”の様相を呈し始める。類家の上司・清宮(渡部篤郎)は「スズキはクロか?」と疑念を抱き、刑事・等々力(染谷将太)は「無関係はあり得ない。その場所を匂わせている」と断言。類家は「子供が大人をからかう無邪気そのもの」と、その異様な言動の裏を読み解こうとするが、爆弾の行方は掴めないまま。追い詰められた類家の口からは、「このままじゃ負ける」とついに本音が漏れる。 そんな中、すべての感情を飛び越えたような絶叫を見せるスズキ。それは爆笑とも、戦慄とも、慟哭ともつかない、得体の知れない“何か”。そして神経を逆なでするかのような、「あらら、またあなたの負けだ」というスズキの囁き声と、その挑発に、怒りを抑えきれずスマートフォンを叩きつけそうになる類家。愕然とする彼の表情を最後に、予告は唐突に幕を閉じる。 あわせて、燃え上がる業火と黒煙が渦巻く混沌の中、鋭い視線を放ちながら立ち尽くす、類家ら主要キャラクターたちが捉えられたポスタービジュアルも公開。彼らの視線の先には、取調室の椅子に静かに座るスズキの姿も確認できる。

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