マカオ警察は先月30日、反政府的な動きを取り締まる国家安全維持法違反の疑いで、68歳の元民主派議員を逮捕しました。2009年にマカオで国家安全維持法が施行されて以降、逮捕者は初だということです。 香港メディアによりますと、30日、逮捕されたのは、マカオの議会にあたる立法会で、民主派議員だった区錦新氏(68)で、外部勢力と結託し、国家の安全を脅かしたなどの疑いが持たれています。 マカオ警察は、区氏が2022年以降、複数の外部の反中組織に対し虚偽の情報を提供し、中国政府やマカオ政府に対する憎悪をあおり、去年のマカオ行政長官選挙を妨害したなどとしています。 マカオは中国に返還されて以降、香港と同じ「一国二制度」が適用されていますが、香港メディアによると、2009年にマカオで国家安全維持法が施行されて以降、逮捕者は初だということです。 去年の選挙で選ばれ就任したマカオのトップ岑浩輝行政長官は、返還後、初となる中国本土の出身者で、中国の影響が一層強まるとみられています。