水戸路上襲撃 凶器ナイフ「数年前入手」 自宅からクロスボウ 茨城県警

茨城県水戸市の中心市街地の路上で男女6人が刃物で切り付けられるなどして負傷した事件は、4日で発生から1週間。殺人未遂の疑いで現行犯逮捕された同市、職業不詳、男(48)が、凶器に使った特殊な刃物について「数年前に入手した」と供述していることが県警水戸署への取材で分かった。男の自宅から洋弓銃ボーガン(クロスボウ)が押収されていたことも判明。同署で入手の目的や経緯を調べている。 同署によると、凶器は「マチェットナイフ」と呼ばれる野外で草木を切り払う際などに使われる刃物で、刃渡り約50センチ、刃先はのこぎり状だった。男はこのナイフを両手に2本持ち、通行人らに次々と切り付けた。 事件後の捜索で、現場近くの自宅マンションからはクロスボウ1丁と十数本の矢(長さ約15センチ)も押収された。今回の事件では使われていないが、クロスボウは原則所持が禁止されており、同署は許可を得ていたかどうかを含め、詳しく調べている。押収した際、クロスボウは弦が張られておらず、一部の部品も未装着の状態だった。矢は透明のプラスチック製ケースに束で保管されていた。 調べに対し、男は「ナイフとクロスボウは数年前に入手した」と供述している。それぞれ同時期に入手したという。 事件は7月28日午後6時過ぎ、同市南町2丁目の路上で発生。男は自宅近くの裏通りで2人を襲った後、大通り(国道50号)沿いに移動して4人を襲撃し、20~70代の男女6人が重軽傷を負った。 逮捕後の調べに、男は「私を止めに来た人を切り付けた」などと供述し、殺意も認めている。過去に男から県警に対して「誰かに付きまとわれている」などと相談があったといい、同署は事件との関連や詳しい動機を慎重に捜査している。

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