いわき市水道局の工事入札を巡る官製談合事件で、市は6日、被告の市水道局工務課技術主任の男(34)=加重収賄、官製談合防止法違反などの罪で起訴=を懲戒免職処分にした。また市は被告が、今回起訴されたような不正を過去にも行っていたと話していることも明らかにした。 水道局によると、被告は聞き取りに対し起訴内容を認め「大変申し訳ない」と謝罪の言葉を述べた。不正をいつから行っているか問われると、2018~21年の南部工事事務所勤務時代にも同様のことがあったと答えたという。 水道局の山田誠水道事業管理者が同市で記者会見し、管理監督者の処分について「今後の公判を踏まえながら厳正に対処する」と述べた。私用携帯電話を使うことで業者との距離が不必要に近くなるのを防ぐため業務用携帯電話の貸与を検討するなど、再発防止策も説明した。 被告は秘密事項の設計金額などを業者に漏らし、見返りに現金10万円の賄賂を受け取ったとして逮捕、起訴された。