SNS上での誹謗中傷に悩み、死亡した元兵庫県議。遺族がNHK党の立花党首を刑事告訴です。 (竹内英明・元兵庫県議の妻)「なぜ夫はあのような最期を迎えねばならなかったのか。声を上げられずに苦しむ人間をさらに痛めつけ踏みつけにし、追いやる行為が許されていいはずがありません」 苦しい胸の内を語るのは、今年1月に死亡した元兵庫県議・竹内英明さんの妻です。竹内さんは、斎藤知事のパワハラ疑惑などを追及する百条委員会のメンバーでしたが、今年1月、自宅で死亡しました。SNS上での誹謗中傷に悩んでいたといいます。 そのきっかけとみられているのは、去年11月、「兵庫県知事選」でのNHK党の立花孝志党首による発言でした。斎藤知事を応援する“2馬力選挙”を展開した立花氏は、竹内さんを「斎藤知事失脚の主犯格」などと名指しで事実無根の誹謗中傷を繰り返しました。竹内さんの事務所には嫌がらせともとれるメールや郵便物が大量に届くようになり、「誹謗中傷が収まれば」と議員を辞職。しかし、事態は収束することなく… (立花孝志氏)「何も言わずに去って行った。竹内県議はめっちゃやばいね。警察の取り調べを受けているのは間違いない」 竹内さんは「うつ状態」と診断され、今年1月に自ら命を絶ちました。それでも立花氏は「竹内さんが命を絶ったのは警察の逮捕が近づいていたから」などと発言を続けました。こうした立花氏の発言に対し… (兵庫県警 村井紀之本部長(当時))「(竹内さんを)被疑者として任意の調べをしたこともありませんし、ましてや逮捕するという話はまったくございません」 兵庫県警の本部長(当時)が全面否定するコメントを出す事態にも発展。しかし、その後も。 (立花孝志氏 立花氏のYouTubeより) 「竹内県議はかなりでっち上げしていたことは、多くの人が分かってらっしゃると思うので」(今年1月) 「生前も竹内を中傷していましたよ。だってあいつ、悪いことしているじゃん。そんなものは何に対しても間違っていると思っていない。そもそも政治家が中傷されたくらいで死ぬなボケ」(今年3月) 竹内さんの妻は、立花氏が生前から死後にわたって竹内さんの名誉を傷つけたとして、今年6月、刑事告訴に踏み切りました。 (元兵庫県議・竹内英明さんの妻)「立花氏の発信で“黒幕”とされた夫は人々の憎悪の対象に、悪意を向ける標的とされました。デマで人を貶め死者にむち打つ行為が平然と公然と行われています。民主主義の根幹をなす選挙が、死者の冒涜に利用されることの異常さ、悪質さを私たちはもっと深刻に受け止めなければならないと思います」 告訴を受けて立花氏は「なぜ竹内さんの名誉を毀損したのかについての真実あるいは真実相当性を警察に説明して不起訴になるように努力していきます」とコメントしています。