【きょう第6話】叔父・考(岡部たかし)が犯人? “15年前”が揺さぶる「しあわせな結婚」第5話 幸太郎(阿部サダヲ)×ネルラ(松たか子)×黒川(杉野遥亮)のまさかの三角関係に突入!

阿部サダヲ×松たか子主演の“マリッジ・サスペンス”「しあわせな結婚」(木曜夜9時、テレビ朝日系)第5話は、15年前に起きた布勢(玉置玲央)の死と、新たに明らかになったレオ(板垣李光人)の誘拐事件が物語の中心に浮上した。ネルラ(松たか子)と幸太郎(阿部サダヲ)の夫婦は、布勢の事件をきっかけに道を違いかけたものの、過去に起こったレオの誘拐事件をふたたび掘り起こすことで、ともに15年前の真相に迫ることになる。ここで描かれたのは、夫婦の関係性が揺らぐ瞬間ではなく、むしろ“嘘”や“沈黙”がどれほどふたりの運命を縛りつけるものであるか、そんな苦い事実だった。 * * * ■芸術家の絶望と、歪んだ矜持 今回とくに鮮烈に映ったのは、布勢が過去に企んだという、レオの偽装誘拐の全貌だ。 芸術家として行き詰まり、画業を諦めてイタリアンレストランを開こうとしたのだろう布勢は、当時の婚約者であったネルラの父・寛(段田安則)に出資を頼む。しかし寛は、芸術家の苦悩に無理解な言葉を返す。「模写でもなんでもすればいい」という一言が、布勢の心に深く突き刺さった。 その屈辱を晴らすかのように、布勢は小学生だったネルラの弟・レオ(板垣李光人)を誘拐したという脅迫電話を寛へかける。「息子を助けたければ金を持ってこい」。寛は社長を務めていた、缶詰メーカー「カンツル」の紙袋に現金を入れて現場に向かう。 しかし、実際には誘拐なんてしていないのだ。影から寛の必死な姿を眺め、ほくそ笑む布勢。ここに、彼の歪んだ矜持がにじみ出ていた。芸術家として認められなかった自尊心が、もっとも卑劣な形で噴出した瞬間である。 布勢のこの“遊び”に近い行為が、結果としてネルラと寛の人生を大きく狂わせた。 布勢が口を滑らせた「カンツルの紙袋は遠くから見ても目立つ」という一言から、誘拐事件の犯人は布勢だと寛が察したくだりはサスペンスとして秀逸な描写で、視聴者に緊張を走らせた。 事実を知ったネルラは布勢を問い詰め、もみ合いの末に布勢が階段から転落して死亡。このときネルラが警察に「偽装誘拐」の事実を語らなかったことで、15年後になってふたたび彼女に疑惑の眼差しが向けられることになった。

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