相次いで発見された女性と幼女の死体からは「脳が抉り出されていた」…人間の怖さ、弱さ、脆さを思い知らされる作品【夏休みおすすめ本5選】(Bookレビュー)

ベストセラーになった『多重人格殺人(サイコキラー)』を改題し、大幅に手を入れた和田はつ子の『禁忌』―—私も足を踏み入れてはいけないところに入ってしまった。女性と幼女の死体が相次いで発見されるが、その頭部からは脳が抉り出されていた。主人公の捜査一課の刑事・水野薫は、関係者の文化人類学者・日下部遼と共に犯人像を暴き出す。犯人の心理、その背景も並行して描かれ、とても共感は出来ないが、人間の怖さ、弱さ、脆さを思い知らされる。

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