大川原元顧問冤罪、墓前で謝罪へ 警視庁と検察幹部、勾留後に死亡

機械製造会社「大川原化工機」(横浜市)の冤罪事件を巡り、警視庁の鎌田徹郎副総監と最高検の小池隆公安部長、東京地検の市川宏次席検事が25日、横浜市の霊園を訪れ、保釈が認められず被告の立場のまま72歳で亡くなった同社元顧問相嶋静夫さんの墓前で謝罪する。相嶋さんの妻や息子ら遺族にも謝罪する。 6月には鎌田副総監と東京地検の森博英公安部長(当時)らが同社を訪れ、相嶋さんと共に逮捕・起訴された大川原正明社長(76)や元取締役島田順司さん(72)らに謝罪。相嶋さんの遺族は欠席し、代理人弁護士が「今の状況では謝罪を受けられない」との遺族の書面を手渡していた。警視庁などの検証結果公表を受け、遺族は謝罪を受ける意向を固めたという。 警視庁公安部は2020年、軍事転用可能な装置を無許可輸出したとして外為法違反容疑で3人を逮捕。地検は起訴した。相嶋さんは勾留中に胃がんが見つかり、治療のため勾留が停止されたが、保釈されないまま21年2月に死去した。保釈請求は8回にわたったが、検察官はその都度反対した。

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