韓流・中国ドラマ、映画作品をはじめ、K-POP番組や話題のオーディション番組を900作品以上配信しているABEMAが、9月限定で『グッド・パートナー~離婚のお悩み解決します~』と『あやしいパートナー ~Destiny Lovers~』を全話無料配信。2作品の見どころについて、ABEMAが韓国大衆文化のスペシャリストとして知られる古家正亨氏にインタビューを行った。 ■『グッド・パートナー~離婚のお悩み解決します~』 <あらすじ> 新人弁護士ハン・ユリ(ナム・ジヒョン)は大手のテジョン法律事務所に入所する。そこには、離婚訴訟を専門とするスター弁護士チャ・ウンギョン(チャン・ナラ)がいた。興味のない離婚チームに配属されたユリは、いっときの我慢だと思って仕事を学びはじめるが、依頼人の利益を優先するウンギョンのやり方についていけない。ユリがとうとう限界を感じて退職を考えていたところに、ウンギョンの夫の不倫を目撃。世間が注目するスター弁護士の離婚訴訟にユリが代理人として選ばれる。 ――『グッド・パートナー~離婚のお悩み解決します~』の“魅力”を教えてください。 古家:まず、『グッド・パートナー』を無料でご覧いただけるのは、とてもありがたいことだと思います。僕も拝見しましたが、最初にタイトルを聞いたときは「ずいぶんストレートなタイトルだなぁ」と感じたんですが、実際に二人の“バディ感”が大きな見どころで、展開もスピーディー。第1話のうちにさまざまな出来事が起こりますし、離婚弁護士が自分自身、当事者になってしまうという展開に、ぐっと引き込まれました。 前半はエピソードが重なっていくので、人によってはその面白さにたどり着くまで少し時間がかかるかもしれませんが、僕は中盤以降、より楽しく拝見しました。チャン・ナラさんとナム・ジヒョンさんの“コンビ感”が、中盤から後半にかけて安定していくんです。 また、毎話登場のゲスト俳優の存在もこのドラマの見ごたえの1つです。離婚弁護士という言葉が前面に出ると「離婚の話なの?」と思われるかもしれませんが、意外と笑える場面も多く、離婚だけではない、その“先”を見据えた人間関係――夫婦のあり方や生き方にまで触れてくれるところが魅力だと感じました。私自身、離婚の予定はありませんが(笑)、自分も人生相談したくなる、そんな弁護士たちだと感じましたね。 それからチャン・ナラさんは、ドラマ『明朗少女成功記』の頃からまったく変わらない“最強童顔”の持ち主と言われていますが、本当に今もその印象は変わりません。そのうえで演技者としての幅が広がっていて、本作は代表作のひとつになったのではないかと感じています。 ――キャストについて、他に印象的だった方は? 古家:実力派が勢ぞろいしている印象です。なかでもピョ・ジフンさんは、『ホテルデルーナ』のボーイ役などで見せる、一癖ある可愛らしいお芝居が魅力的で、ちょうど『グッド・パートナー』の放送が終わった頃、韓国での取材時にお会いしたんです。「今回はとても良い役に恵まれましたね」とお話ししたのを覚えています。役者としての成長期を刻んだ作品だと思いますし、視聴者の方の中にも、彼のキャラクターを好きになった方は多いのではないでしょうか。 ――脚本面はいかがですか? 古家:離婚弁護士というお仕事の経験を活かした脚本で、専門用語やディテールの方向性が、一般的なドラマ脚本とは少し異なるように感じます。近年は、検事や代議士など“当事者”が台本を書くケースが韓国で増えていて、そうした背景も相まって、既存のリーガルドラマと一線を画す評価に繋がっているのだと思います。 ■『あやしいパートナー ~Destiny Lovers~』 <あらすじ> 敏腕検事のジウク(チ・チャンウク)は、地下鉄でボンヒ(ナム・ジヒョン)に痴漢と間違われ、最悪の出会いをした。ところがその後、ボンヒが恋人ヒジュン(チャンソン)に浮気をされてケンカをしている場面に遭遇し、思わず救いの手を差し伸べてしまう。これがきっかけでボンヒのヤケ酒に付き合うジウク。その夜泥酔したボンヒは、なんとジウクを押し倒してしまう。 3ヶ月後、ジウクは検事研修を受けにやってきたボンヒと再会。悪縁のようなボンヒに厳しく接するも、なぜか放っておけない。そんな時、ボンヒが突然、殺人容疑で逮捕されてしまう。ジウクは事件の担当者検事して調べるが、彼女が犯人とは思えなかった。 ――続いて『あやしいパートナー ~Destiny Lovers~』の魅力を教えてください。 古家:『あやしいパートナー』をきっかけに韓ドラが好きになった方も多いと思います。日本でのキー・ビジュアルはラブコメ寄りの印象が強いのですが、物語にはミステリーやサスペンスの要素も盛り込まれています。女性には響きやすい一方で、男性は最初「どうせキュンキュンがメインのラブコメでしょ?」と身構えがちかもしれません。ただ、そう思ってしまうのはもったいない話で、僕のような男性視聴者でもとても面白く見られる作品です。 ――主演のチ・チャンウクさん、ナム・ジヒョンさんはいかがでしょうか? 古家:このドラマは、まずチ・チャンウクさんの魅力が目を引きます。ベースは“クール”ですが、ふとした瞬間にのぞくチャーミングさが印象的。バラエティ的なセンスも感じます。『サムダルリへようこそ』のチョ・ヨンピルのような親しみのある役では自然体が光りますし、一方で『最悪の悪』のような強いインパクトの役もきっちりこなす。彫刻美男と呼ばれるくらいビジュアルも凄く、男性から見てもすごく魅力的な方です。本作をきっかけに、チ・チャンウクさんに興味を持った方も多いのではないでしょうか。 ナム・ジヒョンさんは『グッド・パートナー』でも素晴らしかったですが、可愛らしさを堪能するなら『あやしいパートナー』が最適です。『グッド・パートナー』はどちらかというと“別れさせる”側に専念する物語なので、キュン要素を求めるなら『あやしいパートナー』一択です。 “相互乗り換え”もおすすめで、『グッド・パートナー』を見てナム・ジヒョンさんが気になった方は『あやしいパートナー』へ、逆に『あやしいパートナー』で彼女を好きになった方は『グッド・パートナー』へ――と見ていくと、“こんな役もできるんだ”という演技の幅の広さがよくわかるはずです。 ――共演陣はいかがでしょう。 古家:チャンソンさん(2PM)は昔からよく存じ上げていますが、役者として日本の作品にも出演されていますよね。このドラマはイケメンとしての魅力に加えて、役者としての顔がしっかり見られる作品といえるのではないでしょうか。チェ・テジュンさんとも仕事をしたことがありますが、とっても魅力的な俳優さんです。クォン・ナラさんはアイドルとして活動していた時から注目していましたが、個人的に好きな俳優さんです。