高齢女性から現金を盗んだなどとして、警視庁暴力団対策課などは、電子計算機使用詐欺と窃盗の疑いで、住居・職業不詳の蓮見晋平容疑者(42)を逮捕した。調べに対し黙秘している。 蓮見容疑者は特殊詐欺のかけ子グループのリーダー。犯行グループを巡っては、これまで暴力団組員ら11人が摘発されており、警視庁は今回の逮捕をもって組織が壊滅したとしている。 捜査関係者によると、グループはかけ子のほか、出し子、「箱」と呼ばれるかけ子の拠点を調達する担当など役割を細分化。被害規模は令和4年3~6月の間、30都道府県で計118件、被害総額は1億円以上に上るとされる。 逮捕容疑は4年5月、他のメンバーらと共謀し、茨城県在住の70代女性に対し、介護保険料の還付を受けられるとうその説明をし、蓮見容疑者らが管理する口座に約50万円を振り込ませ、引き出して盗んだとしている。 暴対課によると、蓮見容疑者は4年5月ごろにベトナムに渡航、タイに移動するなど3年以上海外逃亡を続けた後、先月下旬に「疲れた」「日本に帰りたい」などと警察に連絡し、今月8日に帰国して身柄確保に至ったという。