射殺された米保守活動家、受けてきた脅迫は「数千件」 大学でのイベントは混乱相次ぐ

(CNN) 米ユタ州の大学で講演中に射殺された保守活動家のチャーリー・カーク氏は近年、大学キャンパス内で保守派の若者を集める中で、数々の個人的脅迫に直面してきた。 大学キャンパスツアーの訪問先では、過熱した抗議活動にでくわすことも多く、混乱や暴力に発展することもあった。そのため、一部の大学ではカーク氏の訪問に際し、厳格な警備措置がとられていた。 10日に起きたカーク氏の射殺事件をめぐっては、当局が捜査を続けているが、カーク氏がイベント前に具体的な脅迫を受けたかどうかについては明らかにしていない。 カリフォルニア大学デービス校は2023年、カーク氏のイベントのチケットを1000枚に制限。参加者は金属探知機を通過する必要があり、バックパックを持参している場合は入場を拒否された。 地元メディアの報道によれば、同イベントではそれでも反対派が押し寄せ、警察官に飛びかかる者もいれば、会場のドアのガラスを割る者もいた。極右団体のメンバーとデモ隊の衝突もみられた。 昨年10月にはアリゾナ州テンピの警察が、政治集会のため同市を訪れていたカーク氏とドナルド・トランプ・ジュニア氏をオンラインで脅迫したとされる男を逮捕した。市裁判所の記録によると、この男に対する起訴は後に取り下げられた。 カーク氏が率いていた保守系団体「ターニング・ポイントUSA」は11日、X(旧ツイッター)で、カーク氏が生涯を通じて「数千件」もの脅迫を受けてきたと明かした。「だが、彼は常に自身の身の安全よりも、できる限り多くの米国の若者に手を差し伸べることを優先していた」 同団体の諮問委員である元共和党下院議員ボブ・マキュエン氏はCNNに対し、カーク氏とその家族には常に警備チームが付いていたと語った。 マキュエン氏によると、カーク氏は死の数日前、残りの人生を通じて警備が必要になるだろうと告げられたという。それに対し、カーク氏はうんざりした表情で「残念ながらそう思う」と答えたという。 マキュエン氏は、カーク氏の妻はおそらくそうした事態を避けたいと考えていただろうが、国のために犠牲を払わなければならないことを理解していたと話す。「それは大統領がしなければならないことであり、大統領が頼りにする人々がしなければならないことだ」

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