なぎさ信用漁業協同組合連合会 串本営業店の店長・新田博志容疑者（44）は、金庫から現金1億600万円を横領した疑いで19日逮捕されました。 漁業の町、和歌山県串本町。地元に密着し、網元や漁師らが利用する金融機関で一体何が。金庫はダイヤルと鍵があるタイプで、店長の新田容疑者らが管理していました。 ■「ごめんなさい」金庫に手紙 新田容疑者が出勤してこなかった朝、金庫を開けた従業員が目にしたのは、現金ではなく置き手紙でした。 金庫に残された置き手紙 「こんなかたちで皆様を裏切ることになったこと、本当にごめんなさい 新田」 新田容疑者を知る人 「びっくりしました。めっちゃいい人なんですよ。手紙残しているところが彼らしくてかわいそうで。普通やったら何も言わずに行けばいいのにね」 ■新宿警察署に自ら出頭 400キロ以上離れた東京で逮捕されました。 新田容疑者は新宿警察署の1階の受付を訪れ、「会社のお金を盗んでしまったので来ました」と出頭しました。 12日はいつものように勤務していたそうです。事件が発覚したのは4日前（16日）の朝。店舗は12日の午後3時まで窓口営業し、敬老の日の15日までは休業していました。店舗が休みのこの間に現金を持ち出したとみられています。 出頭した時1億600万円は持っていませんでした。何に使ったのか。 新田容疑者を知る人は、家賃2万円の一軒家に住み、質素な暮らしぶりだったと口をそろえます。 新田容疑者を知る人 「全然そんな派手さもないし、いつもサラリーマンがはくようなズボンと、上は白いシャツみたいな」 駐車場を貸していた近所の人が、失踪する直前に目撃していました。 駐車場を貸していた人 「ここへ車止めて歩いていくのを見た。（12日）午後3時か4時くらい」 「（Q.その時荷物は？）全然見えなかった。歩く姿しか見えなかった」 支払いについてはこう話しました。 「毎月ちゃんと持ってきてくれる。決まった日に」 新田容疑者の知人 「本当にええ子。ええ子だから誰に聞いても。人当たりもいいし。あの人が来てから（勤め先の）貯金増えたのでは」 洗濯機はなく、週末は母親が暮らす和歌山市に帰っていたそうです。 その母親は「お金の使い方が変だとか、そんなのは聞いたこともないし、そんな素振りも見たことがない、信じられない」と話し、1億600万円の行方は分かっていません。 新田容疑者 「個人的な借金返済のために使った」 職場のある和歌山から遠く離れた新宿で何をしていたのか、何の借金なのか謎のままです。 （「グッド！モーニング」2025年9月20日放送分より）