トクリュウ対策の組織改編 警視庁は匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)の中枢メンバー摘発の戦略立案を担う「司令塔」として、副総監をトップとする「対策本部」を立ち上げる。同庁捜査員に加え、2026年4月までに全国の警察本部から200人規模の警察官が出向。情報の集約・分析、捜査対象の選定などに当たる。また、トクリュウ専従部隊「特別捜査課」を新設するなどして大規模な捜査体制を敷く。警察庁も全国の警察本部との総合調整を担う「情報分析室」を設置する。 警察当局が大幅な組織改編に踏み切る背景には、トクリュウ封じ込めには中枢メンバーの解明と摘発が不可欠と考えているからだ。秘匿性の高いアプリの活用やSNSを使った実行役の確保などが壁となり、逮捕した実行役から中枢に迫る「突き上げ捜査」は難航。中枢の摘発に標準を定めた体制を敷く必要があると判断した。