エジプト博物館で3千年前の金の腕輪盗難、職員を逮捕 転売後に溶解

カイロのエジプト考古学博物館に所蔵されていた3千年前の金の腕輪が盗難に遭い、その後溶解されていた。警察当局が盗難事件に関わったとされる博物館の職員を含む4人を逮捕したが、専門家からは、貴重な収蔵品を管理する博物館の警備体制を問う声もあがっている。AP通信などが報じた。 報道によると、盗まれた腕輪は青い鉱石のラピスラズリが装飾され、古代エジプト第21王朝(紀元前1070年ごろ~945年ごろ)のファラオ(王)、アメンエムオペトに関連するものとされる。腕輪は厳重に保管され、イタリアで展示される予定だったという。 警察当局は、9日の勤務中に腕輪を盗んだとして博物館の修復専門家と、共犯とみられる3人を逮捕。修復専門家は、腕輪を知人に渡したことを認めたという。腕輪は複数の業者を通じて転売された。最終的に金の鋳造関係者に約4千ドル(約60万円)で売却され、他の貴金属と一緒に溶かされたという。

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