14歳少女に性的暴行、難民認定申請者の男に拘禁1年 英

【AFP=時事】英国各地の移民を収容するホテル前での抗議デモの引き金となった事件で、裁判所は23日、14歳の少女と成人女性に対する性的暴行の罪で有罪となったエチオピア人の難民認定申請者の男に対し、拘禁1年の判決を言い渡した。10年間、性犯罪者名簿に記載される。 クリストファー・ウィリアムズ判事は判決言い渡しで、ハダシュ・ケバトゥ被告に対し「あなたが犯した罪そのものを恥じ、後悔しておらず、犯した罪が及ぼした影響を恥じ、後悔しているのは明らかだ」と述べた。 ケバトゥ被告は9月4日に終了した3日間の公判で、性的暴行2件を含む5件の罪で有罪判決を言い渡された。 ケバトゥ被告は38歳だと主張していたと報じられているが、裁判記録では41歳とされている。 14歳の少女に繰り返しキスを迫り、脚を触り、ひわいな発言をした後、7月8日にロンドン北東部のエッピングで逮捕された。 止めに入った成人女性にも太ももを触るなどの性的暴行を加えた。 ケバトゥ被告は、エッピングにあるベルホテルに滞在していた。このホテルには約130人の難民認定申請が収容されており、ケバトゥ被告の逮捕後、度重なる抗議活動の標的となった。 ネット民の怒りにあおられたデモは、難民認定申請者が収容されているとされるホテルがある他の町にも急速に広がり、カウンターデモも起きた。 被害者の少女(法的な理由により名前は公表できない)は、法廷で読み上げられた声明で、「友達と出かけても、いつも不安でびくびくしている」と述べた。 少女はおなかを空かせているように見えたケバトゥ被告にピザを差し出したところ、少女と赤ちゃんをつくりたいという趣旨の発言をされたという。 6月末に小型ボートで英国に不法入国したケバトゥ被告は公訴事実を否認し、「私は野獣じゃない」と述べていた。 弁護人のモリー・ディアス氏は、ケバトゥ被告の「強い願いは、一刻も早く国外追放されることだ」と述べた。 内務省は個別の事案についてはコメントしないと述べる一方、「国内で重大犯罪を犯した外国人」の国外追放を目指すのは「長年の政策」だと述べた。 英国では、フランスから小型船で不法移民が到着する事例が相次ぐ中、移民政策をめぐる激しい国民的議論が起きている。 2018年以降、毎年数万人が危険な英仏海峡を渡って不法入国しており、今年は過去最多に上る見込みだ。 難民認定申請者に住宅を提供する法的義務を負う英国政府は、6月末時点で3万2000人余りがホテルに、約7万1000人が「その他の宿泊施設」に滞在していると発表した。 政府は、2029年に予定されている次期総選挙までに、ホテルを難民認定申請者の収容目的で利用することを中止することを約束している。【翻訳編集】 AFPBB News

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