仏、反捕鯨容疑者の亡命認めず 国際手配解除で不要と判断

【パリ時事】日本の調査捕鯨に対する妨害行為で逮捕状が出ている反捕鯨団体シー・シェパード(SS)創設者ポール・ワトソン容疑者(74)について、フランス難民・無国籍者保護局は今月上旬、政治亡命を認めない決定を下した。 仏メディアが23日伝えた。国際刑事警察機構(ICPO)が7月に国際手配を解除したため、亡命は実質的に不要と判断したもようだ。 仏当局は「完全に非政治的」な決定だと説明したという。ワトソン容疑者はAFP通信に「驚いた。日本人に何年も迫害されており、(亡命は)問題ないと思っていた。がっかりしたが、解決策は見つかると思う」と話し、マクロン大統領の政治介入に期待を示した。 日本の海上保安庁はワトソン容疑者が2010年に南極海で調査捕鯨を妨げたとして、威力業務妨害の疑いなどで逮捕状を取り、国際手配。容疑者は24年、寄港先のデンマーク領グリーンランドでの約5カ月間にわたる拘束後に釈放され、捕鯨反対の意見が優勢なフランスで暮らしている。容疑者は今年2月に亡命を申請した。

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