容疑者「暗証番号で侵入」 事件後に着替えか 埼玉・老人ホーム殺人

埼玉県鶴ケ島市の老人ホームで入所者の女性2人が殺害された事件で、1人に対する殺人容疑で逮捕された施設の元職員、木村斗哉(とうや)容疑者(22)が「暗証番号を使って出入り口の電子錠を開けた」と供述していることが、捜査関係者への取材で判明した。木村容疑者は2024年7月まで施設に勤務し、当時から暗証番号は変更されていなかったという。 県警によると、施設には複数の出入り口があり、職員用の出入り口は4桁の暗証番号で開く電子錠だった。こじ開けたような跡はなく、木村容疑者は暗証番号を入力して侵入したとみられる。 また、施設の防犯カメラに映っていた不審人物と、木村容疑者が発見された時の服装が異なっていたことも新たに判明した。県警は、木村容疑者が事件後に着替えた可能性があるとみて調べる。 県警によると、施設の防犯カメラには事件後、フードをかぶってマスクを着けた不審な人物が逃げる様子が映っていた。 県警は15日午前8時40分ごろ、施設から東に約250メートル離れた路上に1人でいた木村容疑者を確保した。その際は、映像の服装とは上着が替わっており、フードやマスクは着けていなかったという。 逮捕容疑は15日午前1時50分~同2時5分ごろ、施設の5階に入所していた小林登志子さん(89)を切りつけるなどして殺害したとされる。 県警は16日午前、木村容疑者を送検し、老人ホームの現場検証も始めた。【田原拓郎、板鼻歳也】

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加