参政党の梅村みずほ参院議員が、10月31日配信のABEMA報道番組「Abema Prime」に出演。同党が参議院で提出した日本を侮辱する目的で日の丸を傷つける行為を処罰する「日本国国章毀損罪」(国旗損壊罪)を盛り込んだ刑法改正案について、真意を説明した。 番組では、現行法で外国の国旗を傷つけた場合の処罰規定はあるが、日の丸が対象外であることなどを紹介。また自民党と日本維新の会も連立合意文書で、同案の来年の通常国会での制定を目指していることも伝えたが、一方で表現の自由の侵害との声があがる懸念も伝えた。 MCのカンニング竹山は「気持ちはわかる。ただ、日の丸を嫌いな人もいて、好きな人もいて、いろんな考えの人がいて国家だと思う」と指摘し、自身は国旗を大切にしているとした上で「モラルの問題だから、法律で決めることじゃないんじゃないかな」と語った。 梅村氏は「竹山さんがおっしゃっていたモラルの問題ってまさにそうだと思っていて、本当はこんな法律がなくても、国旗にバツを大きく付けてアピールされることがないような社会だったらいいなと思うんですね」と応じると「日本国旗が嫌いな人は、嫌いだなと思っていただいていたら、それでいい、というか、やっぱり日本に住む方にとっては国旗っていいな、って思って頂けたらいいなとは思うんですけど、バツをされたり、破られたり、踏まれたり、燃やされたり、というのを見て傷つく人もいるんですね」と語った。 続けて「この法案提出の背景にあるのは、今年の夏の参議院選挙なんです。私ども参政党の街頭演説のところで、大きく日の丸にバツをつけた日本国旗を振るという方々が多数現れまして、その後も妨害行動とともにそういった行為がやまなかった。演説を聞きに来た市民の方が、涙を流して悔しがっていらっしゃる、悲しんでいらっしゃる。そういった姿に接して、これは法律で制定しなくてはいけない、という時代になってしまった」と説明した。 これに対し竹山は「でもですね、反論というわけじゃないけど、日の丸にバツを付けている人、実際いるわけですよね。この人、日の丸嫌いなわけですよね。この国のあり方とか、嫌なわけですよね。こういう人もいるわけですよね、世の中に。いるということは、参政党さんが法律でこれをダメと決めることが、この人たちにとっては侮辱されていると思うじゃないですか。この人たちの気持ちはどうするんですか」と質問。弁護士の南和行氏も「これって参政党の選挙で目立った反対意見の人たちを逮捕する、という法律が欲しいと言っているように聞こえちゃう」と指摘した。 竹山から「参政党の選挙妨害をする人が嫌だから出すのか、そうじゃなかったら、そもそもなんで必要なんですか」と聞かれると、梅村氏はあらためて「外国国章損壊罪があるのは国家に対するリスペクトなんですよ。わが国で、どの国であろうと国旗を損壊するというのは、その国に対する敬意を持っていないということの現れなんですね。だから日本に住む人には、そういうことしちゃダメだよ、という法律があるわけです。必要性があったんだと思います。立法事実があったんだと思います」と私見を展開。「立法事実が今、出てきたわけです。参政党の選挙妨害じゃなくてもです。例えば違う党の選挙でおいてだって、私たちは声をあげるでしょう。うちの政党とか関係ない。何だったら選挙活動とか関係ないです。普通に今、外で振っていても、それはNOなんですよ」と真意を説明した。