NHK党・党首逮捕…伊東市長選への出馬どうなる?今後について専門家の見方は…

10日 午後3時の静岡・伊東市役所では…。 (記者) 「この時間に出馬会見をするはずだった立候補予定者は、姿を見せていません」 ここに来るはずだったのは…。 警察車両の中から笑顔でカメラに向かい“グーサイン”を送る男。9日、兵庫県警に「名誉毀損の疑い」で逮捕され、10日に送検された、政治団体 NHKから国民を守る党の党首・立花孝志容疑者です。 今回、逮捕に至った経緯は2024年12月の街頭演説での発言にありました。 (NHK党 立花 孝志 容疑者・58歳) 『何も言わずに去っていった竹内議員はめっちゃやばいね。警察の取り調べを受けているのは多分間違いない』 「竹内議員」とは、元兵庫県議の竹内英明氏。 兵庫県の斎藤元彦知事のパワハラ疑惑などを県議会の百条委員会で調査していました。 (元兵庫県議 竹内 英明 氏・兵庫県 斎藤 元彦 知事) 「付箋を投げたということそれは腹が立ったということ」 「目の前に投げて放り投げてしまった」 しかし、竹内元県議は斎藤知事を追及した後、SNS上で誹謗中傷の的に。2024年11月に辞職。その2か月後に亡くなりました。自宅でぐったりしているのを家族が発見、自殺とみられています。 逮捕容疑は、竹内元県議への「生前」そして「死後」の発言。 これは「死後」、SNSでの投稿。 (NHK党 立花 孝志 容疑者) 『竹内元県議は、昨年9月ごろから兵庫県警からの継続的な任意の取り調べを受けていました』『どうも、あす逮捕される予定だったそうです』 1月には、兵庫県警のトップが個別の捜査について発言。 (兵庫県警 村井 紀之 本部長) 「竹内元議員につきまして、被疑者として任意の調べをしたことはありません。ましてや逮捕するという話は全くございません。全くの事実無根でありまして、明白な虚偽がSNSで拡散されていることについて極めて遺憾」 警察から全面否定された立花容疑者。その後、自身の発言を“事実ではなかった”と認めて謝罪。しかし、6月には竹内元県議の妻から刑事告訴されることとなりました。 そして、9日、午前3時40分すぎ。立花容疑者は、大阪府内の駐車場で逮捕。 警察は竹内元県議の妻から6件の刑事告訴を受けていましたが、その後の捜査関係者への取材で、告訴されたすべての内容について名誉毀損の疑いで立件していたことがわかりました。 今回の逮捕について、元東京地検特捜部 副部長の若狭勝弁護士は。 (元東京地検特捜部 副部長 若狭 勝 弁護士) 「死者に対する名誉毀損というのは、生きている人の名誉毀損よりもはるかにこうした逮捕というようなことに至る例というのは少ないと思います。紛れもなく警察と検察が、『これは度が行きすぎている、度が超えている、かなり悪質な部類である』ということで、しかも有罪に持ち込めるという証拠の固さから逮捕というところに踏み切ったという風に思います」 NHKへの威力業務妨害などで2023年に有罪判決を受け、執行猶予期間中の立花容疑者。今回、起訴されれば実刑になる可能性もあります。 一方で、伊東市長選に出馬する意向を固めていて、10日に出馬会見を行う予定でしたが会見は中止に。今後、改めて出馬会見を開くか現時点ではわかりません。 (元東京地検特捜部 副部長 若狭 勝 弁護士) 「他の余罪などがなければ、恐らく11月の末近くには起訴される。この名誉毀損の罪だけだとすると、保釈が認められる可能性は結構あると思います。そうなりますと、12月7日の伊東市長選挙の告示前までには、身柄が解放される」 警察は立花容疑者の認否を明らかにしていませんが、発言が繰り返された経緯などを調べています。 そして、10日午後、都内で政治団体 NHKから国民を守る党が緊急記者会見を開き、今後の対応方針などについて説明を行いました。 (NHK党 齊藤 健一郎 副党首) 「党首の立花孝志が大阪府堺市において、逮捕されました。その後、本日9時40分に神戸地方検察庁へ身柄が送致されたと承知しています。現在、党としては事実関係の詳細を慎重に確認している段階です。関係各所をお騒がせをし、ご心配をおかけしている皆様に心よりおわび申し上げます」 そして、伊東市長選への今後の対応についての質問には (NHK党 齊藤 健一郎 副党首) 「まだ、党首が戻ってくるかどうかがわかりませんので、この時点で出馬を取りやめるとか、出馬しますというような答えは、ちょっと出せない、というのが正直なところです。(出馬は)党首のみぞ知るという話だと思います」 齊藤副党首はこう話し、現時点での、伊東市長選への出馬は未定という考えを示しました。

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