野球賭博疑惑のガーディアンズ・クラセが無罪を主張 母国から戻ったニューヨークで逮捕 60万ドルで保釈

意図的にボール球を投げるなど野球賭博に不正に関与したとして通信詐欺などの罪で起訴されたガーディアンズのエマニュエル・クラセ投手(27)が13日(日本時間14日)、ニューヨーク・ブルックリン連邦裁判所で共謀罪と通信詐欺罪で罪状認否を受け、60万ドル(約9274万円)の保釈金で保釈された。AP通信など複数の米メディアが報じた。 クラセは今月9日(日本時間10日)、同僚のルイス・オルティス投手(26)とともに起訴され、13日に故郷のドミニカ共和国から米国に戻った際にニューヨークのJFK国際空港で逮捕された。起訴内容に対して無罪を主張し、逃亡の恐れがないことから保釈金を払っての保釈が決まった。スポーツ専門局ESPNによると、クラセはパスポートを取り上げられ、係争中はあらゆるギャンブルを禁止、ニューヨークとガーディアンズの本拠クリーブランドがあるオハイオ州への渡航を制限され、GPSで監視される。濃いブレザーとジーンズ姿のクラセは法廷では「はい」「いいえ」しか発言せず、裁判所を出てからはコメントしなかった。 一方、9日(同10日)にボストンの空港で逮捕されたオルティスは12日(同13日)に無罪を主張し、50万ドル(約7731万円)の保釈金で保釈された。2人は12月2日(同3日)に再び出廷する予定だという。 クラセ被告は23年には不正を始め、オルティス被告は今年6月に加わったとされる。賭けで少なくとも45万ドル(約6930万円)の利益を得ており、両被告は数千ドルの報酬を受け取ったという。 クラセ被告は球宴に3度選出されるなど通算182セーブを記録。起訴状には、4月の試合に賭けの参加者を招待し、登板直前に電話で会話。その数分後、参加者は97・95マイル(約158キロ)より遅い球を投げるとの賭けで、1万1000ドル(約170万円)を勝った、などの事例が報告されている。 野球賭博疑惑を受け、大リーグ機構(MLB)は今月10日(同11日)、米国の主要スポーツブック各社が「特定の一球」を対象とする「マイクロベット」に対し、全米共通で最高200ドルの賭け上限を設けることを発表。さらにパーレー(複数の賭け)に含めることを禁止することで合意したと発表した。

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