違法薬物の密造拠点から押収された40キロの覚醒剤やおよそ5万個の錠剤。中には人気のキャラクターが描かれたものも。一体なぜなのでしょうか。 ■拠点には20億円以上の薬物 袋に入った色とりどりの錠剤。アニメなどのキャラクターが描かれたものも。お菓子のラムネのようにも見えますが、これらの錠剤、覚醒剤の成分が含まれる違法薬物です。 覚醒剤を販売目的で持っていたとして逮捕されたのは、モハンマディ・アリ容疑者（41）らイラン国籍の男3人。 静岡県富士市にある施設を拠点として、密輸した違法薬物をキャラクター入りの錠剤などに製造・加工して密売していたとみられています。 この施設からは覚醒剤の成分を含むおよそ5万個の錠剤、末端価格20億円以上の覚醒剤およそ40キロ、さらに大麻リキッド、コカイン、アヘンなどの大量の違法薬物が見つかったほか、はかりなど製造器具とみられるものも押収されました。 ■違法薬物になぜ アニメキャラクター？ 過去にも摘発されたケースがある、キャラクターが描かれた覚醒剤を含む錠剤。若年層をターゲットにした可能性もあるとみられています。 元厚生労働省関東信越厚生局 麻薬取締部 牧野由紀子氏 「錠剤だとあめをなめるように一定の量、ある程度覚醒剤の作用が出るような量が入っていると思う。周りから見てもあめをなめたり、お菓子を食べているような感じだろうし、見つかりにくいかもしれないですね。東南アジアは多いんですよ、錠剤で押収される覚醒剤は」 警察は、数年前からここが違法薬物の密造や密売の拠点になっていたとみて調べています。