長崎、福岡両県警は2日、上場間近と装い株式の取得を勧め4人から計1千万円をだまし取ったとして、詐欺の疑いで、情報処理サービス会社「メタモ」代表取締役の男性容疑者(41)=東京都港区=を再逮捕した。先月、金融商品取引法違反(無登録営業)の疑いで長崎県内の2人と共に逮捕し、株式取得名目などで総額約110億円を集めた疑いがあるとみて調べていた。 再逮捕容疑は、2021年1月26日ごろから3月12日ごろまでの間、事情を知らない勧誘役を介して「会社が上場予定」「関連会社が米大手企業に買収される」などとうそを言い、同年6月21日までに40~60代の福岡県などの男女4人から現金計約1千万円をだまし取った疑い。両県警は捜査への支障を理由に、佐藤容疑者の認否を明らかにしていない。 長崎県警生活安全捜査課によると、虚偽の説明で金をだまし取る事件の図式は、男性容疑者単独で考えたとみられる。男性容疑者は長崎県を含む全国の900人以上から総額約110億円を集金し、高級車や宝飾品の購入などに充て、個人的に費消したとみている。 福岡地検は金商法違反容疑に関して3人を処分保留とした。