NHK党、立花孝志党首の保釈請求、神戸地裁が認めず 証拠隠滅や働きかけを考慮か

斎藤元彦兵庫県知事の疑惑告発文書問題を追及し、今年1月に亡くなった竹内英明元県議=当時(50)=の名誉を傷つけたとして、名誉毀損(きそん)罪で政治団体「NHKから国民を守る党」党首、立花孝志被告(58)が起訴された事件で、立花被告側が保釈請求し、神戸地裁が認めない決定をしていたことが10日、分かった。地裁は被告の証拠隠滅や関係者への不当な働きかけの恐れを考慮したとみられる。 地裁によると、被告側は、起訴された当日の11月28日に1回目の保釈請求をし、地裁は12月2日に却下。被告側は決定を不服として、その取り消しを求める準抗告を7日に行ったが、8日に地裁が棄却している。地裁は決定の理由を明らかにしていない。 刑事訴訟法の規定では、罪証を隠滅すると疑うに足りる相当な理由があったり、事件関係者に害を加えたり、畏怖させたりする可能性があると裁判所が判断した場合は保釈が認められない。一方、保釈請求には回数制限がなく、被害者側と示談が成立した場合や、公判での証拠調べが進むなど状況が変化した場合は新たな保釈請求が認められる可能性がある。 起訴状によると、被告は昨年12月13~14日、大阪府泉大津市長選の街頭演説で「竹内議員は警察の取り調べを受けているのはたぶん間違いない」などと発言。竹内氏の死後の今年1月19~20日には、SNSや応援演説で「どうも明日逮捕される予定だったそうです」などと虚偽の情報を発信し、竹内氏の名誉を傷つけたとしている。

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