【独占告白】「彼氏は逃げ、父は離婚しました」大津綾香氏”立花孝志被告との死闘”はここからが佳境!

「最近よく眠れるな……と思ったら、『そうだ、捕まったんだ!』ってハッとすることがよくあります。人質司法だって批判する人もいるから、釈放されることも有り得るんでしょうけど、少なくともいまは、平穏な日々を過ごせているのかなと思います」 「みんなでつくる党」の大津綾香党首(33)は、「NHKから国民を守る党」の立花孝志被告(58)の逮捕の一報を弁護士からの電話で知らされたという。 「11月9日の朝6時半にかかってきたんですけど、弁護士もどこで逮捕されたかまでは把握していなくて。しばらくはとても現実とは思えなかったですね。私は電話を切ってからすぐ、ある場所へ向かいました。立花被告やその支持者による悪質な誹謗中傷・脅迫・晒(さら)し行為と戦い続けた、みんなでつくる党のボランティアスタッフが亡くなった場所です。そこで逮捕の報告をしました。 そのボランティアスタッフは2025年1月に立花被告に自宅住所をXで晒され、熱狂的な支持者たちに家のまわりを徘徊され、職場を特定され、家族にも脅威が及ぶに至り、抗議のために自死しました。 『名誉毀損で身柄を取るのはやりすぎだ』と言う人がいますけど、ここまで酷い名誉毀損が過去にあったでしょうか? これまでいったい、何人の尊い命が失われたと思っているのか?」 みんなでつくる党の前進である「政治家女子48党」の党首に任命されたのは2023年。そこから大津氏と立花被告との死闘が始まった。裁判の数は実に176件。逮捕という節目を迎えたいま思うのは「日本の不条理」なのだという。 「政治の世界に入るまでは、司法や捜査機関はもっとスムーズに動いてくれると思っていました。助けを求めたら応えてくれると。でも、そうじゃなかった。いかに自分が平和にのほほんと暮らしていたかを思い知らされました。 前回の東京都知事選の際に、酷いポスターを貼られました。私の顔写真入りで『大津綾香! お金を返してください!』と大きく書かれたポスターが、確認できただけで332枚も貼られていたんです。選挙期間中は剥がせないし、本当に不快でした。NHK党はこのポスターを“貼る権利”を1万円で販売し、収益を得ていました。 何より辛かったのが、父が涙を浮かべながら『ポスターを剥がしてくる!』と言ったこと。『剥がすと犯罪になるからやめて』と制止しながら、心がとても痛かったです。それでも、どなたかが自宅に一番近い掲示板に貼られていたポスターを剥がそうとしたようで痕跡が残っていたのですが、立花被告が『貼り直しておきました』言っていた。本当に気持ち悪かった」 ポスターにはQRコードが付いており、そこから視聴できるユーチューブ動画は大津氏が亀甲縛りなどを行う破廉恥なSM政治資金パーティーに出演したという内容だった。 「そんな政治資金パーティは開催してないですし、破廉恥なアイディア自体、私ではなく政治家女子48党のメンバーが冗談でLINEに書いたもの。私への人格攻撃だと民事裁判で認められ、告訴状も受理されました。 ところが、この件で都庁で会見しても、大手メディアはどこも取り上げてくれなかった。世の中、不条理だなって思いました。メディアが動いて世論が喚起されて政治が動くことってあるわけで、メディアの社会的責任もすごく感じました」 「フライデーさんはずっと取り上げてくださって、こうしていまも取材に来てくれる。ありがたいです」と頭を下げた後、大津氏はこう続けた。 「こないだ1件来たから、裁判の総数は177件かな? みんなでつくる党がNHK党だった時代に党員だった人から『出資したから党幹部になる資格がある』という謎の訴えを起こされていたんです。 普通であれば訴状は党の管財人を介して届くのですが、なぜか党のポストに直接届いたためにチェックできず、知らない間に裁判は終わっていたんですけど、勝訴していました。その方、許可抗告を申請したようですが、不許可決定が出されています。 他にも『誹謗中傷されたと言われたことで名誉を毀損された』とか、無茶苦茶な訴訟がほとんどでした。対・立花被告で言えば勝率は8割を超えているんじゃないかな。負ける前提での嫌がらせのスラップ訴訟が多いので、勝つには勝つけど時間とおカネばかりがかかるんです……」 ◆一生、党を背負っていく 顧問弁護士の「あるとき払いでいいです」との心意気に救われた。窮状を見かねて顧問料と実費だけで助力してくれた弁護士もいた。悪質なアカウントの開示請求をしたら、プラットフォーム側の弁護人から裁判後に「本当はこんな弁護したくないんです」と電話で謝罪されたこともあった。 「悪質なアカウントの開示請求にもおカネがかかりますからね。だから、あんまり数が打てなくて。しかも私、デマや誹謗中傷で再生数を稼いでいるアカウントの開示請求をしたことで、プラットフォーム側から訴えられているんです。開示請求が不当だと言うんですよ。 被害者を訴えるって問題じゃないですか? 誹謗中傷の拡散力を利用して広告収入につなげてる悪党には目を瞑り、被害者側の言論を弾圧してるわけですよ。しかも、5人くらいの大弁護団で。 党の公約の一つとして、匿名によるネットリンチの根絶を掲げています。プラットフォーム側に開示協力の法的義務を課し、違反には厳格な罰則を適用するなど、改革を求めていきます」 勝訴しても賠償金は微々たるもの。しかも「その大半が支払われない」のだと大津氏は憤る。 「払えるのに払わないんですよ。逮捕後、立花被告が亡くなった竹内英明県議の奥さんに示談を申し入れてましたよね? その際、数千万円という桁違いの示談金を提示したと聞きました。私には30万円の賠償金すら払わないのに、どこにそんなカネを隠しているのか。 ようは被害者に負担をかけるために、敢えて払わないのだと思います。そして立花被告の支持者たちもそれに追随する。敗訴しても賠償金を払わない立花被告の支持者がいて、銀行口座を突き止めたら預金がしっかりあり、差し押さえたこともあります。 ある支持者は『僕は立花さんのために刑務所に行く』と公言していました。『僕は誰かのイエスマンでいて損したことが人生で一度もない。イエスイエス、イエスイエスイエス!』と真面目に言っていて、怖くなりました。それでも、立花被告が逮捕されたことで支持者たちはまとまりを欠いてきたように見えます」 立花被告との3年間の死闘を経て、大津氏が得られたものはあるのだろうか。「裁判には強くなりましたね?」と水を向けると「破産とか、二度と役に立てたくないような知識ばかりが増えました」と苦笑いした。 「裁判を経て、正当な政治活動として認められるべき政党交付金が、立花被告が作った巨額の債務の返済に充てられることになりました。党を解散したら代表者である私に請求されるので、ずっと解散できないんですよと。私、一生、党を背負って生きていかなきゃいけないんです。 既にかなりの額を自己負担していますし、これからもまだ請求されます。そんな女、お嫁に貰ってくれる人なんていないですよね。私財を投げ打って一緒に闘ってくれた父も離婚してしまいました。『お前のせいだ』って言われました」 ◆逃げ出した彼氏は「ビビッちゃった…」 かつて、フライデーデジタルの取材で「彼氏ができました」と幸せな報告をしたこともあったが、その男性もすでに大津氏のもとを離れた。立花被告とその支持者の攻撃が自分に向き、立場が危うくなることを恐れての別れだった。 「『ビビッちゃった』と言われました。今年の夏になって『復縁したい』って言ってきてくれて、その気持ちは嬉しかったんですけど……やっぱり、私が一番辛かったときに逃げ出した人とは一緒にいられないなって。まあ、『職業は売春婦で、ハメ撮り画像が拡散している』なんてデマを拡散された時点で、結婚は諦めていましたけどね」 「自分がまともじゃないからさ、まともな男性が寄りつかない」と自虐的に笑った後に続いた言葉に驚かされた。現在、大学の法学部で学んでおり、弁護士を目指しているというのだ。 「立花被告は他にも逮捕致傷容疑などで書類送検されていましたが、不起訴とか、起訴猶予で終わっています。支持者たちは『無実だ!』と力を得たでしょう。闘いはまだまだ続きます。そもそも、私が告訴した事件では、まだ当局は動いていないですから。 いま一番動かしたいのは、党の資金3億5000万円の業務上横領です。私が告訴して受理された事件の中で最も刑期が長い。そのためにこの3年間、闘ってきたと言っても過言じゃない。立花被告はこれまで『俺は正当な活動に使った』と言っていましたが、民事裁判ではそれを証明できなかった。本件でも裁判の内容自体は認諾すると言っている。裁判で争えないことを自分で認めてるわけです。 私は不当利得の請求をしているので、損害賠償金が4000万円ぐらい乗ってるわけです。総額3億9000万円を認めるって言ってるわけです。ドッグラン付きのホテルを建てるための土地を買ったことも認めている。それだけでも立派な横領になるはずなんですよ」 弁護士を志したのは「スラップ訴訟や誹謗中傷を扇動するような酷い弁護士がいることを知り、闘うための知識を身につける必要がある」と判断したからだ。インタビューの最後、大津氏はこう漏らした。 「立花被告は『悪口を言えば儲かりますよ』と煽っていたわけじゃないですか。デマや罵詈雑言を流せば再生回数を稼げるし、収益化できます、と。私のことを売春婦だパンパンだと誹謗中傷して百万単位で稼いだ配信者に対する賠償金は11万円でした。あり得ないですよ。印紙代にもなってない。印紙代は13万円でしたから、ふざけるな! と。 まずは賠償額を上げて、抑止力のあるものにする、抑止力までいかなくとも被害者がマイナスにならないようにしたい。開示請求するのに30万円必要です。その後に弁護士の着手金、成功報酬とさらに費用がかかる。その間、時間もストレスもかかる。損害がぜんぜん賠償されないわけですよ。 いまや、ネットで誹謗中傷がものすごい勢いで世界中に拡散されます。時代に即した賠償額にしないといけない。誹謗中傷でおカネが稼げるっていう仕組みはプラットフォーム側も大きな責任がある。そこを変えない限り、悪用する人はいなくならない。 もちろん、言論の自由は大事ですし、政権批判だって大いにやるべきだと思うんですけど、それとデマ、誹謗中傷で稼ぐこととはまったく別物です」 よく男性に「大津さんと付き合ったら、訴えられそう」と言われるという。「逆に、あんた何か悪いことしてるんじゃないのって思っちゃう(笑)」と大津氏は白い歯を見せた。 「Netflixが映画化してくれないかな。ある日突然、国政政党の党首にさせられて、いきなり巨額の借金を背負う……というストーリー。面白くないですか?」 そのストーリーが佳境を迎えるのはこれからだ。

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