混迷のベネズエラ…ノーベル平和賞のマチャド氏「次期指導者は私だ」

ベネズエラの政局は混乱を極めている。ニコラス・マドゥロ大統領が米軍に拘束された後、副大統領だったデルシー・ロドリゲス氏が5日(現地時間)、暫定大統領に就任した。しかし、野党指導者でノーベル平和賞受賞者のマリア・コリナ・マチャド氏が「選挙」を通じて圧力を強めている。こうした中、ドナルド・トランプ米大統領がマチャド氏ではなく、マドゥロ陣営の人物であるロドリゲス氏と協力する姿勢を示し、事態はさらに複雑化している。 6日、米CBSとのインタビューで「ベネズエラの次期指導者になるべきだと考えるか」と問われ、「もちろんだ」と答えたマチャド氏は、指導者になる意思を明確にした。前日にはフォックスニュースのインタビューで、「自由で公正な選挙が行われれば、我々は90%以上の得票率で圧勝するだろう」と述べ、「政権移行が円滑に進む必要がある」と語った。さらに「できるだけ早期にベネズエラへ戻る計画だ」と明らかにした。野党「ベンテ・ベネズエラ」を率いてきたマチャド氏は、マドゥロ前大統領政権下での迫害を逃れるため、約16カ月にわたり逃亡生活を続け、現在も海外に滞在している。 マチャド氏はロドリゲス氏に対し、「拷問、迫害、腐敗、麻薬密売の主要な首謀者の一人だ」とし、「ベネズエラ国民から完全に拒絶され、排斥されている人物だ」と非難した。一方で、ドナルド・トランプ米大統領については、「ノーベル平和賞をトランプ大統領に贈りたい」と称賛した。マドゥロ氏を排除した米国の、いわゆる「断固たる決意」作戦についても、「人類の自由と人間の尊厳にとって大きな前進だ」と高く評価した。 しかし、トランプ大統領の反応は異なっている。トランプ大統領はマチャド氏について、「国内に支持基盤がなく、尊敬もされていないため、指導者になるのは難しいだろう」と述べ、当面はロドリゲス氏と協力する考えを示した。 暫定大統領となったロドリゲス氏の立場も不安定だ。トランプ大統領が「正しい行動を取らなければ、マドゥロよりも大きな代償を払うことになる」と警告すると、ロドリゲス氏は「戦争ではなく、平和と対話を求める」と述べ、穏健な姿勢を示した。ただし、全面的な「態勢転換」に踏み切れば、内部の反発に直面する可能性がある。 実際、ロドリゲス氏は就任式で、米軍の作戦を「違法な軍事侵略」と規定し、「米国に人質として捕らえられている二人の英雄、マドゥロ大統領とファーストレディーのシリア・フローレス氏の拉致に深い苦痛を感じている」と述べた。さらに非常事態宣言を発表し、米軍の軍事介入を支持する者を即時に捜索・逮捕できると表明した。 内閣の主要人物らも、依然として米国に対し強硬な姿勢を崩していない。タレク・ウィリアム・サーブ法務長官は、「米国の攻撃は戦争犯罪だ」と強く非難した。 政局の混乱が拡大する中、野党内からはトランプ大統領に対する批判も出ている。元閣僚のリカルド・アウスマン氏は英紙ガーディアンに対し、「『ポスト・マドゥロ』のベネズエラがロドリゲス体制に移行すれば、法的・政治的な空白状態に陥るだろう」と述べ、「米国の構想は奇妙だ」と指摘した。

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